■どんなクルマ？

コストを強く意識したモデルに始まり、フォルクスワーゲンUpは幅広い層に訴える魅力を持ったモデルだ。もちろん7,995ポンド(99万円)という価格のベーシックなUpを選ぶこともできるのだが、必ずしもそういったコスト・パフォーマンスだけを追求したモデルに興味のない層にもフォルクスワーゲンのバッジは応えることができる。

それはある程度の価格を出しても装備が優れた小型車が欲しいというユーザーだ。そこでわれわれが今回試乗に選んだモデルは、5ドアのハイUpブルーモーション・テクノロジーだ。

このモデルは、最も高価なUpの1台であり、ナビゲーションやヒーテド・シート、ブルートゥース・オーディオ、ESPといった装備を備えたモデルでもある。また、5枚のドアを持つシティカーでもある。

■どんな感じ？

11,240ポンド(139万円)のハイUpは、フルサイズのスーパーミニに対抗しうるだけの中身をもったスモール・ミニだ。そこには疑う余地もなく高い技術レベルが組み込まれている。

但し、そのルーフは短くて引くため、188cm以上の身長ならばヘッドクリアランスはゼロになってしまう。それでも、肩、肘、足のためのスペースは確保だれている。

リア・シートの適切な開口サイズは、リアにチャイルド・シートを取り付け、傾かせるのも可能としている。リア・ウインドーは下にあくタイプではなく、ヒンジで後方が2、3度開くというものだ。確かに大人には制限と思うかもしれないが、リア・シートに子供を乗せる両親からすればそれはプラスと思えるのかもしれない。

■「買い」か？

もし、定期的に年齢の固いティーンエージャー、または大人をリア・シートに座らせる必要があるのであれば、ヒュンダイi10のほうが、Upより便利かもしれない。しかし、それだけの理由でフォルクスワーゲンが不利になることはない。Upはわれわれの大好きな小型車の1台であり続けているだの。

(マット・ソーンダース)

フォルクスワーゲン・ハイUp ブルーモーション・テクノロジー5ドア

価格	11,240ポンド(139万円)
最高速度	170km/h
0-100km/h加速	13.2秒
燃費	23.8km/l
CO2排出量	98g/km
乾燥重量	957kg
エンジン	3気筒999cc
最高出力	74bhp/6200rpm
最大トルク	9.7kg-m/3000rpm-4300rpm
ギアボックス	5速マニュアル