ミニ・ペースマン・ジョン・クーパー・ワークス
公開 : 2013.02.28 15:38 更新 : 2017.05.29 19:15
■どんなクルマ?
少なくともミニ・ペースマン・ジョン・クーパー・ワークスの奇妙なスタイルと、そのバカ高い価格に驚かないでほしい。モンスター・トラックのようなボディワークと、29,535ポンド(413万円)という価格は確かに驚くべきものではあるが、ミニのその54年の歴史の中で最も精巧な電子クラッチをもった4WDシステムが搭載されたクルマなのだ。そのエンジンは、ミニJCWハッチバックで前輪を駆動するのと同じ、215bhpを発揮する1.6ℓターボ・エンジンが搭載されている。
燃費は13km/ℓ台をマークする一方、そのパフォーマンスは0-96km/h加速が6.9秒、最高速度は225km/hだ。
ちなみに、このペースマン・ジョン・クーパー・ワークスに搭載された4WDシステムは、その聡明な電子クラッチにより、フロント・アクスルにもリア・アクスルにも100%の駆動力を割り当てることが可能なものである。
■どんな感じ?
ノーズに付けられたミニのバッジが不釣り合いなほどペースマンは実際に大きく見えるクルマだ。それでも、そのずんぐりとしたスタイルからは想像できないぐらい、遥かに素早い感じがする。
センター・コンソールにあるスポーツ・ボタンを押すと、スロットルはより鋭くなり、ステアリングも重さを増す。また、この魔法のボタンは、エグゾースト・ノートも素晴らしいものに変えてくれる。しかし、それほど速いと感じないのも事実だ。30.6kg-mというトルクをもってしても、小さなエンジンで大きなボディを無理やり動かしているといった感じだ。フォルクスワーゲン・シロッコRや、BMW M135iほどの直線パフォーマンスは望めないのだ。
インテリアはフレッシュなイメージだ。センターに備わる大きな丸いナビゲーションと、目の前のスピード・メーターなどは斬新なレイアウトだ。しかし、リア・シートは独立した2シーター・タイプだが、そのスペースは充分とはいえるものではない。
■「買い」か?
例えパフォーマンスが、強力なライバル達に劣っているとしても、このペースマン・ジョン・クーパー・ワークスは陽気で元気の良いクルマであることに間違いない。ステアリングはゴーカートのようなフィーリングで、そのトラクションも良好なのだ。
(スティーブ・サトクリフ)
ミニ・ペースマン・ジョン・クーパー・ワークス
価格 | 29,535ポンド(413万円) |
最高速度 | 225km/h |
0-100km/h加速 | 6.9秒 |
燃費 | 13.5km/ℓ |
CO2排出量 | 172g/km |
乾燥重量 | 1475kg |
エンジン | 直列4気筒1598ccターボ |
最高出力 | 215bhp/6000rpm |
最大トルク | 28.5kg-m/1900rpm-5000rpm(オーバブースト時:30.6kg-m/2100rpm-4500rpm) |
ギアボックス | 6速マニュアル |