レンジローバー・イヴォークSD4ピュア・オートマティック
公開 : 2013.03.07 17:59 更新 : 2017.05.29 19:20
■どんなクルマ?
それまでの6速オートマティックに代えて、新しい9速オートマティック・ギアボックスを備えたレンジローバー・イヴォークだ。この新しいギアボックスは6月からオーダーが可能で、9月からデリバリーが開始されるという。
ランドローバーにとっても、このイヴォークが新しいZF製”9HP”ギアボックスを最初に搭載したモデルとなる。この9速オートマティックは、6速が上2段がオーバードライブであったのに対し、上4段がオーバードライブとなる。また、1速ギアは従来よりもローギアードだ。それは、オフローディングにおいてより力を発揮することになる。
この9速オートマティックの採用によって、当然考えられるのは、より静かでエコノミカルなクルージングが可能となるということ。経済的にはこのトランスミッションだけで4%の燃費改善が見込め、更に今回イヴォークにはじめてアイドリング・ストップが装着された結果、合計で10%の燃費が改善されているという。
3速増えたにもかかわらず、トランスミッションは僅かに6mm長くなっただけで、重さは7.5kg軽くなっている。但し、そのコストについては明確にされてはいない。
■どんな感じ?
同じルートで同じ条件で比較しない限りは、それは6速オートマティックと変わりないように感じる。ただし、若干スムーズで滑らかになっているような気はする。確かに、ギアチェンジのタイミングはもともと少ないので、気がつくのには難しのかもしれない。ZFはそのシフトタイムは150ミリ秒だと発表している。
スポーツ・モードでは、スロットルが重くなったことで、ドライバーにそれを知らせる。一方、Dモードではシフトダウンのタイミングが遅くなるようだ。
パドルシフターが付けられているが、それは非常に操作は単純で、7速でコーナーに向かっていて3速にシフトダウンしたければ、4回パドルを叩けば良いだけのものだ。
ギア・レシオは70km/hでトップに入っていれば、その回転数は僅かに1000rpm。非常に低回転で静かだ。モーターウェイをクルージングするだけでも、4%の燃費改善が可能となるのだ。
■「買い」か?
もちろん買いだ。それは4つ星のクルマに星が1つ増えたようなものだ。AUTOCARは長期テストでディーゼルのイヴォークを持っているが、最大の難点は、経済性だ。平均しても10.6km/ℓという値なのだ。この値が改善されれば、文句のないクルマなのだが。
(マット・プライヤー)
レンジローバー・イヴォークSD4ピュア・オートマティック
価格 | 33,000ポンド(465万円) |
最高速度 | 195km/h |
0-100km/h加速 | 8.0秒 |
燃費 | -16.9km/ℓ |
CO2排出量 | 156g/km |
乾燥重量 | 1680kg |
エンジン | 直列4気筒2179ccターボ・ディーゼル |
最高出力 | 190bhp/3500rpm |
最大トルク | 42.7kg-m/1750rpm |
ギアボックス | 9速オートマティック |