プジョー508ハイブリッド4

公開 : 2013.03.12 17:01  更新 : 2017.05.29 19:01

■どんなクルマ?

プジョーシトロエンのハイブリッド4パワートレーンは、ヨーロッパのハイブリッド市場で2番目となる売上を記録している。とは言え、われわれの中の評価は、決して高いものではない。3008のハイブリッド4クロスオーバーはエクストラ・バッテリーを装備しないと評価しえないクルマだし、その次に登場した508RXHエステートもそれ以上ポジティブな話題を持っているクルマではなかった。また、シトロエンのDS5ハイブリッドは、余分な重量と複雑なディーゼル・エンジンの組み合わせがなお一層、悪印象をもたらしていた。

そんな中で、昨年の夏に登場したプジョー・シトロエン第4のハイブリッドが508サルーンだ。508RXHと異なり、本当に100g/kmのCO2排出量を持つモデルだ。

■どんな感じ?

そのパワートレーンは、反応が鈍く、フレキシビリティに欠けている。少なくとも静かで無駄はなく、その燃費を最大限にするドライビングを取得するのであれば18km/ℓ台の燃費を稼ぎだすことができるだろう。確かに3008ハイブリッドよりはいい感じだ。

しかし、それでもドライバーはエンジンに対して忍耐強くなければならず、スロットルワークに神経を尖らせ、リア・アクスルに付いているモーターを上手く使うことを考えなければならない。ブレーキも、ただ単に通常の”摩擦”ブレーキではなく、回生ブレーキを使うように工夫しなくてはならない。

とにかく、このクルマを燃費良く運転することは著しくドライバビリティに欠ける行為なのだ。

■「買い」か?

そのCO2の排出量の少なさなどから、確かに英国国内での税金は安い。しかし、本体の価格さを考えれば、それも魅力にはならない。ターゲットとなるのは、そのライニング・コストの安さに飛びつくビジネス・ユーザーぐらいだろうか。それでも、締りのないパワートレーンと、落ち着きのない乗り心地が気になってしまうのだが。

(マット・ソーンダース)

プジョー508ハイブリッド4

価格 31,450ポンド(452万円)
最高速度 209km/h
0-100km/h加速 9.0秒
燃費 27.8km/ℓ
CO2排出量 95g/km
乾燥重量 1815kg
エンジン 直列4気筒1997ccターボ・ディーゼル+モーター
最高出力 161bhp/3850rpm+36bhp(モーター)
最大トルク 30.6kg-m/1700rpm+20.5kg-m(モーター)
ギアボックス 6速オートマティック

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