BMW Z4 sDrive 35is
公開 : 2013.04.19 15:37 更新 : 2017.05.29 18:00
■どんなクルマ?
第2世代となるE89型のZ4ロードスターがBMWのラインナップに加えられてから4年。はじめてのフェイスリフトが施された。
よりエッジの効いたバンパー、新しいクローム・トリムが与えられたサイド・ベント、標準で17インチのニュー・デザインのホイール(テスト・モデルはオプションの19インチ・ホイールが履かされていた)などが新しいそうび。また、フロント・グリルとヘッドランプも新しくデザインし直された。しかし、フロント・グリル内部の灰色のスタイロフォームがそのまま見えるのはいただけない。クローズアップされた時に、そこには高級感も何も無くなってしまう。
■どんな感じ?
Z4 sDrive35isに搭載される3.0ℓの6気筒ターボ・エンジンは、従来のモデルに搭載されたものと何ら変わっていない。たっぷりとしたロー・エンド・トルクを持ち、必要に応じてパワーをデリバリーしてくれるもので、非常に素晴らしいユニットである。回転を上げると、気持ち良いサウンドがドライバーに伝わってくる。
そのパワーは335bhp。ライバルである3.4ℓフラット6を搭載するポルシェ・ボクスターSより20bhp多いパワーは、7速デュアル・クラッチとの組み合わせで0-100km/h加速が0.3秒速い4.8秒をマークする。
ドライブ・フィーリング自体は、マイナーチェンジ前のZ4とまったく同一。バランスのとれたRWDであり、DSCをオフにすればパワー・ドリフトも可能だ。ひどい凹凸のある路面では、さすがにショックを伝えるが、ほとんどの場合、その乗り心地は良い。
弱点は速度に敏感過ぎるエレクトロ・メカニカル・アシストのステアリングだ。このステアリングは、重さは適切なのだが、一貫性が欠如している。特にセンター付近ではダイレクト感に欠けるものだ。
■「買い」か?
マイナーなリフレッシュだ。そのため、このマイナーチェンジによってZ4が新しい顧客を得ることはないだろう。
BMWの目は、既に新しい第3世代のZ4に向いているのかもしれない。その新しいZ4は2016年にデビューする予定だ。
(グレッグ・ケーブル)
BMW Z4 sDrive 35is
価格 | 45,795ポンド(690万円) |
最高速度 | 250km/h |
0-100km/h加速 | 4.8秒 |
燃費 | 11.1km/ℓ |
CO2排出量 | 210g/km |
乾燥重量 | 1525kg |
エンジン | 直列6気筒2979ccターボ |
最高出力 | 335bhp/5900rpm |
最大トルク | 51.0kg-m/1500rpm |
ギアボックス | 7速デュアル・クラッチ |