ポルシェ944の中古車、評価は? 価格/燃費/維持費/故障ポイント調査
公開 : 2018.12.29 10:10
ポルシェ944の中古車バイヤーズガイドです。ハンドリングが絶賛されたFRポルシェですが、お手頃な価格で手に入れることのできる最後のクラシックポルシェでもあります。多くのエンジンバリエーションを持つ944からベストな選択肢を探ってみました。
もくじ
ー 最後のお手頃クラシックポルシェ
ー ベストな選択は予算次第
ー ポルシェ944の中古車 購入時の注意点
ー 専門家の意見を聞いてみる
ー 知っておくべきこと
ー いくら払うべき?
ー 掘り出し物を発見
ー ご存知だっただろうか?
最後のお手頃クラシックポルシェ
「掘り出し物を発見」でご紹介している944は、価格高騰が始まる前にクラシックポルシェを安く手に入れる最後のチャンスかも知れない。但し、長期保管されていた車両だと事実には注意が必要だ。944の場合、シールやベルトといったゴム製部品や、アルミ製ブロックを持つエンジンには定期的なメンテナンスが欠かせず、さもなければダメージを覚悟する必要がある。
完ぺきなメンテナンス履歴が残っているという944も多いが、保管期間など無かったかのように記載されている個体も多く存在している。今回発見した944では保管期間は明記されていた。
一方で、もしこの944の状態が売り手の言うとおりであれば、ベース車両としてお得な投資になる可能性があり、こうした車両には多くの注目が集まっている。
944は924と911 SCの間に生じていたモデルギャップを埋めるモデルとして1982年に登場している。ポルシェ自身の手によるバランサーシャフト付き2.5ℓ4気筒エンジンでは、滑らかな回転を実現するとともに、163psを発揮していた。
さらにリアマウントのアウディ製トランスアクスルによって、ほぼ完ぺきな重量バランスを実現しており、標準の5速マニュアルギアボックスと3速オートマティックが用意されていたが、多くのドライバーが5速マニュアルを選択している。
3年後には944ターボも登場し、基本的には同じエンジンながら、その出力は220psに達していた。さらに1988年には限定モデルとなる251psのターボSが登場しているが、現在ではもっとも希少な944として人気のモデルとなっている。
Luxと呼ばれたスタンダードモデルとターボが大成功を収めたことで、ポルシェは1986年モデルに大幅なアップデートを行っている。改良型サスペンションとフラッシュマウントされた新ウインドスクリーン、さらにはダイヤル形状の新型アルミホイールを採用するとともに、室内では曲線的なダッシュボードと911のシートが目についた。