アストン マーティン・ラゴンダ

英国の自動車デザイナー、ウィリアム・タウンズ(1936-1993)がデザインしたラゴンダ。1976年にデビューしたとき、ファンからは戸惑いと憤りとともに迎えられた。

それまでのアストン マーティンは、スタイリッシュで曲線的なデザインだった。しかし、タウンズのデザインは、フラットなパネルをシャープなエッジでつなげただけのものだった。保守的な伝統主義者はぞっとしたことだろう。

アストン マーティン・ラゴンダ
アストン マーティン・ラゴンダ

しかし、ラゴンダは1990年まで生産された。1987年のタウンズによる改良型でも、ラゴンダの個性は失われていない。

アストン マーティン・ヴィクター

限定生産されたハイパーカー「One-77」をベースに、サーキット専用車ヴァルカンのサスペンションとヴァルキリーのメーターディスプレイを採用したワンオフモデルが、こちらのヴィクターである。

搭載される7.3L V12エンジンは、コスワースによってOne-77より強力な、847psにアップグレードされている。

アストン マーティン・ヴィクター
アストン マーティン・ヴィクター

スペックもワイルドだが、外観はさらにワイルドだ。カーボンファイバー製ボディは、1977年から1989年まで製造されたV8ヴァンテージのスタイリングを踏襲している。丸型ヘッドライトとブラックの塗装から、アストン史上最もアグレッシブなロードカーの1つに数えられる。

アウディ・タイプK

アウディ・タイプKは、技術的にはかなり進んだクルマだった。しかし、オーストリア=ハンガリー帝国出身のパウル・ヤーライ(1889-1974)の手にかかるまでは、1920年代当時の他のクルマとほとんど同じ姿をしていた。

ヤーライは、かの有名なツェッペリン飛行船の設計に携わった航空技術者で、空力に関する知見を活かし、自動車においても並外れたボディを生み出している。あまり知られていないドイツのメーカー、レイやディキシーでも採用された。

アウディ・タイプK
アウディ・タイプK

タイプKをベースに作られたこの開発車両は、車幅の割に背が高く、横風やコーナリングで転倒する危険があった。しかし、ヤーライの理論通り、直線では従来のボディよりはるかに速かった。

BACモノ

アリエル・アトム同様、BACモノとその後継車であるBACモノR(写真)は、見た目よりも速さを追求したモデルである。

英国のBAC(ブリッグス・オートモーティブ・カンパニー)は、レーシングカーのような軽さと最適な重量配分にこだわってモノを設計している。

BACモノ
BACモノ

また、シングルシーターとクローズドホイールを組み合わせたデザインも特徴的。この形状の利点は非常に大きく、F1をはじめとするほとんどのモータースポーツで禁止されているほどだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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