社会人1年目、ポルシェを買う。
2016.04.30
第7話:さて、どうやって買おう? 1
この記事をご覧になっている方々とは
これから長いお付き合いをする気がしてきました。
僕のプロフィールをご覧になっている方も
少なくないかもしれません。
かつての愛車を字面で並べてみると華やかだし、
それを「ふふん」と気取っていることもできますが、
ここはひとつ打ち明け話というか、
実際はまるでそんなことありませんよ、
ということを話しておかなければいけないような
気がしてきたのです。ちょっとお付き合いください。
18歳のときに出会ったフィアット・バルケッタなんて
実はろくに乗っていない。
フロント・バンパーが片方ぶら下がり、
なぜかストレート・マフラーがついていた爆音仕様は、
とても懇意にしてくださっていた知り合いを介して
5万円という値段で手元にくるはずが、
(来る前に夜な夜なこっそりとかなり乗り回していた)、
大学に入った初日から遊び呆けていた僕を見かねた
父が白紙撤回、売り飛ばされたという流れがある。
つぎのボルボ940は、その件からしばらくしたあと
知り合いの知り合いのお医者さん
(メルセデス・ベンツの収集家)が
鹿児島県と大分県の往復の足で使っていたもの。
サンルーフつきで、ルーフが色あせた赤。
リアにはキャプテンサンタのステッカー。
23万kmの個体を5万円で譲ってもらった。
5万円を父に建て替えてもらう代わりに、
毎月1万円を支払いつづけるルールを設定したが
(いざという時の貯金)、2ヶ月で支払いを踏み倒す。
そうこうしていたころに車検がきて、故障も増え、
修理するお金があるはずもなく廃車である。
アルファ・ロメオ・スパイダー(916型)は、
バルケッタでオープンの気持ちよさに味をしめたから、
60万円のローンを60回払いで組んで、買った。
2.0ℓツインスパークの音はとかく気持ちよく、
毎日遠回りをして大学にオープンで乗って行った。
外装は赤。内装はベージュ。前期型。
(だれかに2回パンクさせられ、
悪目立ちの痛手をうけた。いい授業料だった)。
納車14日後に、53km/hオーバーで90日の免停。
地獄の90日が過ぎた1週間後、
ピストンがバルブを突きあげ、エンジンがお釈迦に。
代わりのエンジンを探すもなかなか見つからず、
あえなく廃車に。外観が綺麗だっただけに悲しかった。
違反者講習で出会った悪友が乗っていたのに感化され
ホンダ・シビック・タイプRが欲しかったのだけど、
あのクルマは値段が下がりにくく高かったので買えず。
そうこうしているうちに、ワンオーナー(!)の
トヨタ85レビンに86トレノのコンポーネントを
マルっと移植した個体
(前オーナーはどちらも新車で2台買って
ニコイチにしていたという変態仕様である)を
15万円で買わないかという話をいただいた。
試乗したところエンジンの吹けがよく、
走り屋っぽいことをしたいという安易な理由で購入。
排気音が大きすぎて、契約駐車場を追いだされる。
ちなみに60万円のローンの残債と15万円を
合算した75万円のローンをあらたに組むも、
60万円はそのまま払いつづけることにした(大バカ)。
山道の教科書として大変勉強になったが、
世間の目も自分の忍耐力も辛くなってきたころに、
(路面の凹凸を超えるたびに、なぜかリア・デフが
ッバッコーーーーーーン! という盛大な音を、
遮音材をすべて引っ剥がしたキャビンに反響させる)
ワイルド・スピードのTOKYO DRIFTにあこがれて
日本に留学してきたというマレーシア人が
30万円(キャッシュ)で売ってくれとお願いをしてきた。
目の前のお金に目がくらんだ僕は、即断で売る。
(ちなみに彼は60万円で共通の友人に売り、
共通の友人は120万円で遠く離れた人に売った)
このタイミングで、父が乗っていたアルファ156
(2.5ℓV6で、外観はノーマルなのに、
エキマニからリアまでエグゾーストを入れ替えた
快音仕様だった。シルバー外装にクロ内装、
ビルシュタインのおかげで程よい車高)の
オルタネーターが高速道路走行中に故障。
毎日乗るクルマだったので、不安を覚えた父が、
アルファ147 GTA(シルバー外装にクロ内装)に
乗り換えるのを機に、すかさず横取り。
これも18万km(購入時は4万km)まで走っていたため
1年後の車検までという約束で乗った。
が、半年ほどでクーラントがダダ漏れ。
同時にリア・タイヤが2本パンク。
家族会議の結果、もろもろの修理費まで考えると
廃車にした方がいいということになり、お別れした。
すごいタイミングだが、母が気に入って乗っていた、
黄色いフィアット・プント・スポルティング・アバルト
も壊れ、僕も母も同時にクルマを失うことになった。
これはかつてない最大のチャンスだと思った僕。
母を言いくるめて再度クルマを買うことにした。
それがNC型のマツダ・ロードスターである。
つづきます。
※今回も最後までご覧になってくださり、
ありがとうございます。
皆さまは、どのような連休を
クルマとともにお過ごしでしょうか?
普段とはちょっと変わった風景の
ドライブ・ルートを満喫していることと思います。
休日のドライブ・レポートなど聞いてみたいです。
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