社会人1年目、ポルシェを買う。

2016.07.06

第21話:タイヤのいろいろ。1

第16話で外装を観察してからというものの、
タイヤ交換の必要性にが気づいてはいたのだが
やはりシャカイチ号を納車してから
あきらかに懐事情が悪化し、交換できないでいた。

しかし、ポルシェを骨の髄まで味わってきた
先輩オーナーから届くメールの10通に2通は
消耗しやすいパーツの大切さに関するものであり、
なかでもタイヤに関する内容は、
リアリティに富む体験談を含めて
かなりの量に達していたのだった。

そうはいっても、
自動車税(手数料込みで68,391円)も払ったばかりだし
来年3月には車検も控えている。
(得意技の)見て見ぬふりするしかないなぁ。

そう思っていた矢先、
ミシュランからお知らせが届いた。
‘体験モニター’ という文字が見える。

待て待て、舞いあがるのはよくない。
こういった案件は、上から下におりてくるもの。
僕のような新人編集者とはほど遠い話であって。

しかし静かに先輩方の動向を偵察していると、
どうやらタイヤを替えたばかりだったり
あるいは、あいにく合うサイズがなかったり……。

幸運が重なりシャカイチ号にミシュラン製タイヤを
装着できることになった。まさに ‘渡りに船’ だった。

ただ、いざ冷静になって考えると、
僕はタイヤのことをよくわかっていない。
おそらく多くの人がそうではないかと思うが、
あたらしいタイヤを履いた場合、
比較対象は交換前につけていたタイヤだし、
ネットに溢れる使用者の感想は、
判断基準や思想、好みがバラバラだから
どこまで信じればいいかわからない。

ミシュランに選んでいただいたのは、
パイロットスポーツPS2という名前のタイヤで、
ためしに製品の公式サイトを見てみると
「安全性、快適性、省燃費性能、そしてこれらの性能を
 持続させるための耐久性など、タイヤにはたくさんの
 性能が求められます。そこで私たちは、あるひとつの
 性能に秀でたものをつくるのではなく、すべての性能
 を追求する道を選びました。

 どの性能も水準以上のパフォーマンスを備え、かつ、
 それぞれが調和していること。それが、ミシュラン・
 トータル・パフォーマンス」と書かれている。

ミシュランが主張したいこと何となくはわかるけれど、
いったい ‘高性能タイヤ’ とはどういうものなのか?
考えれば考えるほど、わからなくなってしまった。

そこで、せっかくこうやって
パブリックな場で文字を書けるという
チャンスをもらったのだから、ここはひとつ、
読者の皆さまのお役にもたてたらと考えた。

まずは、
タイヤに詳しいショップにおもむき話を聞き、
ひろく知識をもったジャーナリストである
石井昌道さんに、
・タイヤのどこを見ればいいのか?
・そもそもいいタイヤって何なのか?
などを、教えていただくことにした。

視点は完全なシロウトだから、
もしかすると、意外な発見もあるかもしれません。
もし、聞いてほしいことなどがありましたら、
いつものように下記アドレスまでメールをください。
 
 
※笹本編集長は言った。
 お抱えのメカニックに支払う金額や
 修理にかかる金額に関して、
 「べつにいくらでもいいと俺はおもっている」と。
 
 念のために伝えておきたいのだけど、
 当然 ‘お金に困っていない’ という意味ではない。

 「俺たち楽しくってクルマに乗ってるわけじゃん。
  あんまり色々文句いってると、楽しくないじゃん」
 というのが編集長の意見だった。

 たしかに自動車税は高い。
 (僕の場合は、カードで3回払い)
 古いクルマこそ大切に乗っているのだから
 もっと税金が安くてもいいじゃないか……
 という意見にも心から賛成している。
 けれど僕は、編集長みたいに
 あくまで ‘ゴキゲンに’ クルマに乗っていたいと
 考えている。いや、そんな考えに憧れている。

 今回も「社会人1年目、ポルシェを買う」を
 最後までご覧くださり、ありがとうございます。 
 
 今後とも、[email protected] まで、
 皆さまの声をお聞かせください。
 もちろん、なんでもないメールだって
 お待ちしております。

記事に関わった人々

  • 上野太朗

    Taro Ueno

    1991年生まれ。親が買ってくれた玩具はミニカー、ゲームはレース系、書籍は自動車関連、週末は父のサーキット走行のタイム計測というエリート・コース(?)を歩む。学生時代はボルボ940→アルファ・スパイダー(916)→トヨタ86→アルファ156→マツダ・ロードスター(NC)→VWゴルフGTIにありったけのお金を溶かす。ある日突然、編集長から「遊びにこない?」の電話。現職に至る。
 
 

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