クルマ漬けの毎日から
2017.05.24
13年もののヴァンキッシュ オリジナル・スペックの重み
このパドルシフトが手作りなのはまちがいない。というのも、当時、ニューポート・パグネル工場ではそうしていたからだ。パドルシフトは美しく、アルミで精巧に作られ、部分的にレザーもあしらわれてビスポークの品質を高めている。だが、その後、たとえアストンのような高級車であっても、パドルはまったくうれしくないブラックのプラスチック製になってしまった。
現在、このオートメーテッドMTをMTに載せ替えるビジネスがアストンのスペシャリストのあいだで盛んに行なわれていると聞き、残念に思った(当時、オートメーテッドMTしか選択できなかった)。オリジナルのスペックが変更されているという話を聞くと、まるでそのクルマの歴史を否定する行為のように感じてしまう。だが、俊足のホットロッドを手に入れたいと思う人には、おすすめだ。
translation:Kaoru Kojima(小島 薫)