クルマ漬けの毎日から
2018.02.24
ハリス・マンが描いたトライアンフTR7 クロプリー編集長コラム
予算なし、時間なし、上司の理解なし
シェルスリー・ウォルシュのヒルクライムでMGのイベントに参加し、ついにハリス・マンに会った。
思い描いていた通り、彼はあらゆる点で紳士だった。彼が革新的なTR7を生み出した時の独特な状況について、わたし達は話した。当時、トライアンフには予算がなく、また時間の制約があったのだ。その上、マネージメントはスポーツカーに対する思い入れがほとんどなかったという。
だが、こうしたすべての状況が、TR7を注目に値するクルマにした。現在の価格は、まずまず程度のよいコンバーチブルが5千ポンドから1万ポンドほどであるが(クーペはもっと安い)、TR7がようやく市場で認められているのを嬉しく思う。
このクルマが高いことはめったにない。最近は、アフターマーケットで改造されたV8が出回っている。将来的に、多くの手頃なクラシックカーと同様にTR7は悩まずに所有できるクルマなので、バイヤーが関心を持ち続け、価値が維持されるクルマになるだろう。
translation:Kaoru Kojima(小島 薫)