社会人1年目、ポルシェを買う。
2018.07.17
第67話:Iくん、まさかのポルシェ3台目。しかも空冷。
改めて向き合う996
993を降り、
乗り換えた996(シャカイチ号)はモダンだった。
頑丈なパーツをしっかり組み付けたような印象の
993と比べると、996は
どこかやわらかいイメージがあるのだけど
インパネやエンジンの雰囲気、
ドアノブを引っ張った感触
ウインカーレバーの動きなど
新時代を感じさせるものだった。
(最初は違ったけど)シャカイチ号は
とりわけよくエンジンが回るから
993より軽いクルマのようにも感じた。
993はゴリゴリと下からもり立ててくれる一方
996はひゅんひゅんとエンジンを回しながら
軽快に前に進んでいく。
(実際にエンジン音もひゅんひゅんと言う)
乗り心地はおなじくらい。
ハンドルから手に伝わる感触は993のほうが密。
993に乗る前は
「993に乗ると、
空冷がもっとよく感じるのだろう」
と思っていたのだけど、
それとは別の感情をもった。
代わりに、おなじ空冷ポルシェのなかでも、
はっきりとキャラクターが異なることがわかった。
空冷ポルシェ
=エンジンをじゃんじゃんと回しながら
ストイックに走るクルマだと思っていた。
しかしそうではなくて、
993(とりわけティプトロ)のように
ゆったりと、しかし濃密に走ることのできるものと
930 SCや、もっと昔の「ナロー」のように
回した状態がちょうどよいクルマがあるのだ。
(もちろん個体差が大いにあるだろうけれど)
不思議なことに996は後者に属することがわかった。
そして僕は、やっぱり回してのるほうが好きで、
結果的にSCのエンジンがタイプだとはっきりわかった。
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