Juju(野田樹潤)ブログ

2018.10.20

第9話:ウォルター・ウルフさんが語ってくれたこと ー Juju(野田樹潤)ブログ

F1レーサーを目指していると伝えたら

ウルフさんを囲んでの2時間は、昔のレース界のこととか、お父さんの現役時代のことなどで、とても盛り上がっていました。

わたしは、お父さんにときどき通訳してもらいながら、お話を聞くという感じでしたけど、知らないことばかりで、驚きの連続!

お父さんも若いときはF1レーサーだったんだな〜。なんだかとっても不思議。

わたしがF1レーサーを目指していることを伝えると、ウルフさんはちょっと驚いた顔をしたあとで、すこし厳しい表情になりました。そして、わたしにもわかるように、ゆっくりと話してくれました。

「これから先は、どんどんレベルも高くなるし、速いドライバーもいっぱい出てくる。特に、女の子がF1で成功した例はこれまでにないんだ。参戦したドライバーはいるよ。わたしのチームにも女性ドライバーはいた。でも、男性に比べると、当時のタイムで6秒ぐらい遅かったんだ。参戦するまでには実績は残すけれど、結果を残した例はない。だからそんなに簡単なことじゃないよ」

「でも、それは過去のことであって、Jujuに可能性がないわけじゃない。女性ドライバーではむずかしいというのも、ひとが勝手に決めつけることだ。まだまだ12歳で、まだ公式のF3レースにも出られない。でもチャレンジし続けることで、壁をも打ちくだくことができるかもしれない。そこであきらめたら、何も変わらないよ」

「今は、年齢によって、出られるレースが決められているけれど、それはひとが決めたことだ。ひとが決めたことは、ひとが変えられるってことなんだ。だから、本人が頑張ることによって、変えていけるんだよ」

“ひとが決めたことはひとが変えられる”

そっか、変えられるかもしれないんだ!

すごく力のある言葉だな〜。

さらに、ウルフさんはこんな話もしてくれました。

記事に関わった人々

  • 執筆

    Juju(野田樹潤)

    Juju Noda

    2006年生まれ。3歳でカートを始める。経験を積み、9歳で最年少デビューを果たしたFIA-F4マシンでは11歳で「U-17大会」に出場。2018年にはF3マシンに挑戦し、2020年はデンマークF4参戦デビューウィン。2021年はアメリカF4 USとデンマークF4。2022年は「Wシリーズ」ドライバーオブザイヤーを獲得。2023年に獲得したユーロフォーミュラのウィナー、ZinoxF2000のチャンピオンはいずれも女性初。2024年日本最高峰レースのスーパーフォーミュラに史上最年少、日本人女性初のデビューを果たす。目標は「日本人初の女性F1/フォーミュラEのドライバーになって、チャンピオンになること」。2024年8月、FORBES JAPAN 30 UNDER 30 2024「世界を変える30歳未満」30人に選出された。
  • 編集

    上野太朗

    Taro Ueno

    1991年生まれ。親が買ってくれた玩具はミニカー、ゲームはレース系、書籍は自動車関連、週末は父のサーキット走行のタイム計測というエリート・コース(?)を歩む。学生時代はボルボ940→アルファ・スパイダー(916)→トヨタ86→アルファ156→マツダ・ロードスター(NC)→VWゴルフGTIにありったけのお金を溶かす。ある日突然、編集長から「遊びにこない?」の電話。現職に至る。
 
 

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