社会人1年目、ポルシェを買う。

2018.11.27

第82話:美しい930の3.2カレラに出会った。

ポルシェシンクロ云々

エンジンは、キーをひと捻りで一発でかかる。
僕が聞いたことがあるSCのエンジン音よりも
わずかに野太いなぁと感じた。
アクセルを踏んでいいとのことだったので
ポンと踏んでみると、SCはヒューンと
羽のようにやわらかく回るのに対して、
3.2のエンジンは槍のように鋭く回った。
勢いがあるというのかなぁ。とかく力強い。

あとは個体差だろうか?
SCはドアストッパーがなくふわりと開くが
3.2カレラは開口の中間でストッパーがあった。

それと最大の違いは「915」と「G50」だ。
ミッションの呼称で、87年以降は「G50」。
ボルグワーナー製のシンクロが使われる。

これが好き嫌いを分けるのだそうだ。
というのも「915」は、
「スプーンではちみつをかき回す」という
有名なフレーズがあるとおり、
にゅるんとなめらかな操作感。
これは編集長の911 SCで味わった。

いっぽう87年以降採用の「G50」は、
ポルシェの例に漏れず精緻なかんじだけれど
動作に「コキコキ」とした感触を伴う。
なんというか今っぽいのだ。

356から連綿とつづく感触が前者だから
「G50」のそれは何かとチクチクいわれる。
だけど、僕はどちらもいいなぁと思った。
どちらでもいい、ではなく、どちらもいい。

というか空冷ポルシェに乗ることができるなら
もうそれだけでハッピーという気持ちなのだ。

目がもう完全にハート、だ。

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