Juju(野田樹潤)ブログ

2019.08.18

13歳のプロレーサーJuju(野田樹潤)の連載。第22話は、フォーミュラU-17&Senior第3戦を振り返ります。今回も優勝! しかし第2戦とは、ひと味ちがう感想をもったようです。

第22話:また優勝! フォーミュラU-17&Senior第3戦 ー Juju(野田樹潤)ブログ

photo:Kazuyuki Omori(大森和之)

もくじ

フォーミュラU-17&Senior第3戦
練習とおなじくらい嬉しかったこと

フォーミュラU-17&Senior第3戦

結果は、優勝!

レース前は体調もよく、マシントラブルもなく、当日を迎えることができました。

優勝できたといっても、ヒヤヒヤの連続で……。

今回は天気が良すぎたんですよね~。路面の温度が60℃近くまで上がってしまったせいで、タイヤがずるずる滑り、コントロールが難しくなってしまったんですよ~。

暑い日のレースって、タイヤの一番いい状態がほんの一瞬しか味わえなくて難しいんです。見た目では乾いていて、条件としては悪くないって思いますよね? でもホントはタイヤのゴムがとけてしまって、すご~く走りにくい。

それに、走り始めてすぐピークが来てしまうので、お父さんから
「3~5周めまでには、ベストタイムを出さなきゃいけないよ」って言われて。

えーーーー!! そんなこといわれても~。

予選が始まった朝の8時25分くらいから、気温はすごく上がっていたし、タイヤは1セットしかないし……。練習走行もなしで、3周目からベストに持っていかなきゃならない。これはかなりのプレッシャー……。

おまけに今回は、U17レースの直前がミッション付きカートのレースだったんです。

ミッション付きカートってオイルが出るので、その直後ってなると路面状況が悪くなってしまうんですよ。オイルが出ているうえに、路温が60℃近くになってくると、もう路面はニュルニュルの状態。

路面の温度が低いと10周めくらいからは安定してくるので、失敗してもやり直しがきくんですが、今回のように早い段階でいいタイムを出していくっていうのは、あんまり経験がなくて。

他の選手にとっても条件は同じで、その日は全部のカテゴリーでタイムが落ちていて、2秒落ちとか3秒落ちで走ってるカテゴリーもありました。

わたし自身、連続でクリアラップをとることが難しかったけれど、滑りながらもしっかりコントロールして、タイムも26秒台前半をマークできたので、けっこう頑張ったほうかな。

記事に関わった人々

  • 執筆

    Juju(野田樹潤)

    Juju Noda

    2006年生まれ。3歳でカートを始める。経験を積み、9歳で最年少デビューを果たしたFIA-F4マシンでは11歳で「U-17大会」に出場。2018年にはF3マシンに挑戦し、2020年はデンマークF4参戦デビューウィン。2021年はアメリカF4 USとデンマークF4。2022年は「Wシリーズ」ドライバーオブザイヤーを獲得。2023年に獲得したユーロフォーミュラのウィナー、ZinoxF2000のチャンピオンはいずれも女性初。2024年日本最高峰レースのスーパーフォーミュラに史上最年少、日本人女性初のデビューを果たす。目標は「日本人初の女性F1/フォーミュラEのドライバーになって、チャンピオンになること」。2024年8月、FORBES JAPAN 30 UNDER 30 2024「世界を変える30歳未満」30人に選出された。
  • 編集

    上野太朗

    Taro Ueno

    1991年生まれ。親が買ってくれた玩具はミニカー、ゲームはレース系、書籍は自動車関連、週末は父のサーキット走行のタイム計測というエリート・コース(?)を歩む。学生時代はボルボ940→アルファ・スパイダー(916)→トヨタ86→アルファ156→マツダ・ロードスター(NC)→VWゴルフGTIにありったけのお金を溶かす。ある日突然、編集長から「遊びにこない?」の電話。現職に至る。
 
 

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