クルマ漬けの毎日から

2019.12.15

FCAとPSAが経営統合するというニュースには、クロプリー編集長も衝撃を受けました。でもこの合併に関連して、さらに気になるニュースがもう1つ。それは、次世代のフィアット小型車のセグメント移行です。

【クロプリー編集長コラム】次世代フィアット500の大型化

もくじ

「スーパーミニ」というセグメント
大きくなるフィアット500 私は愛せるか?

translation:Kaoru Kojima(小島 薫)

「スーパーミニ」というセグメント

フィアット・クライスラー・オートモビルズ(FCA)とPSAグループが経営統合するというニュースは衝撃的であったが、その内容を聞いて私はもう1つショックを受けた。

フィアットの小型車は将来、イギリスで「スーパーミニ(supermini)」と呼ばれている、少し大きな小型車セグメントへ移行するという。

「supermini」はイギリス独特の用語。語源は、オリジナル・ミニよりも洗練された少し大型で、横置きエンジンのFFモデル。

 

つまり、500とパンダというフィアットのショールームで長年人気を博してきた2モデルが、次世代では40cmほど大型化されるのだ。

「スーパーミニ」と呼ばれるコンパクト・モデルの全長が約4mなのに対し、現在のフィアット500の全長は約3.6mである。

大きくなるフィアット500 私は愛せるか?

フィアット小型車の大型化という話が、なぜ気になるのだろう?

その理由は自分でもはっきりとはわからない。だが、フィアット500の現行モデルが、その原型であるヌォーヴァ500(だれもが記憶している1960年代の愛らしい小型車)よりどれほど大型化したかを、写真で比較したりしてすでに知っているからかもしれない。

全長が長くなれば、そのぶん車重も増えて軽快さが薄くなり、スタイリングも凡庸になるだろう(5ドア・ワゴンの500Lを思い浮かべれば、この点は明らかだ)。

とはいえ、プジョー208と同等のサイズに大型化されても、次期フィアット500を好きになれたらいいと思う。

私が愛せる新型500をつくること。PSAでCEOを務めてきたカルロス・タバレス氏には、新たな挑戦の1つとして、ぜひこの課題に取り組んでいただきたい。

 
 

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