クルマ漬けの毎日から

2020.01.13

父が生前に造ったレーシングカーが発見される、という出来事が、クロプリー編集長の知人に起きました。レーシングカーと初対面した息子。彼と父のマシンは、今後どのようなストーリーを展開していくのでしょう。

【クロプリー編集長コラム】父が遺したレーシングカー

もくじ

父 モータースポーツ界で活躍
初対面、そして今後

translation:Kaoru Kojima(小島 薫)

父 モータースポーツ界で活躍

モータースポーツUKのCEO、ヒュー・チャンバースに会いに、ロンドンの西郊外にあるこの会社の本社を訪ねた。

いくつか重要な事柄を話すことが訪問の目的だったが、その1つとして、最近見つかった素晴らしいワンオフのレーシングカーの話も含まれていた。このマシンは、チャンバース家のファミリー・ヒストリーにとって極めて重要な1台なのだ。

ヒューの父、マーカス・チャンバースは、イギリスのモータースポーツ界で名の知れた人だった。1950年代には、BMC(オースティンやモーリスなどのブランドを持っていた大手自動車会社)のモータースポーツ部門の初代マネージャーを務めていたことがあり、その後、ルーツグループ(ヒルマン、ハンバーなどを傘下におさめていた大手自動車会社)へ移って活躍した。

さらにマーカスは、息子のヒューが生まれる前に、オースティン・セブンをベースにした単座の「ホワイト・ラビット・スペシャル」と呼ばれる素晴らしいレーシングカーを造り、レースに参戦していたことでも知られていた。

だが、息子のヒューはこのマシンを見たことがなかった。

初対面、そして今後

ところが偶然にも、最近私は、編集部から比較的近くにある「スタジオ434」と呼ばれる自動車コレクションで、このホワイト・ラビット・スペシャルを見つけたのだ。

スタジオ434のオーナーは、企業家のロジャー・ダディングという人物だ。その後、ヒューはダディングに会い、父が造ったレーシングカーを初めて自分の目で見た。

2020年に、ヒューはあることを実行しようとしている。父が遺したこの旧いレーシングカーにふさわしいイベントを見つけて、レースに出場しようと計画しているのだ。

 
 

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