クルマ漬けの毎日から
2021.02.27
AUTOCARでは毎日さまざまなクルマを評価しています。ラグジュアリーなベントレーを評価する時もあれば、ルーマニアのダチア(ルノーの傘下)のような低価格大衆車を評価する時もあります。その基準は何でしょうか?
【クロプリー編集長コラム】どうやって評価するの? 低価格大衆車からハイエンドまで
もくじ
ー 教えて! 評価の基本
ー そのクルマ、存在目的に適合しているか?
教えて! 評価の基本
AUTOCAR編集部(英国版)は最近、V8エンジンを搭載するベントレー・ベンテイガの長期テストを開始した。
そのベンテイガを運転してフォス街道を北へ走り、イングランドの中部地方へ向かった。今日の取材は、新型ダチア・サンデロ・ステップウェイの1.0リッターモデルに試乗することだ。
目的地に到着すると、そこの守衛の人はAUTOCARと私のことを知っていたので、彼と短い会話を楽しんだ。
1万3000ポンド(約188万5000円)のダチアを試乗するにあたって、パワーがダチアの6倍で、価格がその14倍に相当するベントレーでやって来た私に向かって、彼はこう質問した。
「いったいどのようにベントレーとダチアを区別し、評価するのですか?」
そのクルマ、存在目的に適合しているか?
この質問を受けるのは、初めてではない。
私たちAUTOCARにとってその答えは、「そのクルマの存在目的への適性評価」という考え方にある。
これを基本にすれば、ベントレーとダチアの比較も可能なのだ。
さらに私自身について言えば、「存在目的への適性評価」は、私が与える最高点「星5つ」のうち「星4つ」までを構成している。
そして、残りの1つまたは半分の星については、そのクルマがドライバーをどのように楽しませ、感動を与えるかを考慮して決定する(ただしAUTOCARのロードテスターたちはこの限りではない。
彼らはどのクルマについても、競合モデル、兄弟車、先代モデルといった複雑なマトリクスに当てはめて検証したうえで、評価しなければならない)。
この基準にもとづいて今日試乗したベントレーとダチアを評価すると、どちらも私の個人的評価では、最高点を獲得している。