クルマ漬けの毎日から
2021.05.15
1990年代に誕生し、かつて日本でも親しまれたフォード・モンデオ。現在ヨーロッパでは4代目(Mk5)が販売されていますが、2022年3月の生産終了をもって、終焉を迎えることになりました。
【クロプリー編集長コラム】さようなら! フォード・モンデオ 2022年に欧州で終了
もくじ
ー モンデオ 1990年代に誕生
ー モンデオ 「フォードの象徴」だった
モンデオ 1990年代に誕生
フォードは来年、ヨーロッパにおけるモンデオの製造販売を終了すると決定した。このニュースをどのように捉えればいいのだろうか。
私にとってはなかなかの難題だ。というのも、モンデオは1990年代にフォードとAUTOCARの活動に大きく貢献したからだ。
もし感情のままにこのニュースに反応すれば、悲しみが抑えられなくなってしまうかもしれない。
しかし、モンデオのイギリスでの登録台数は、2001年には8万6000台だったが、2020年には2400台へと大幅に減少している。この点に目を向け、マーケットははっきりと意思表示をしたのだと、理性的にこのニュースを受け止めるのが適切であろう。
名高いモンデオは任務を終えたのだ。
そして、フォードは前進を続ける。とはいえ、モンデオ愛好家たちは、あと1年は新車のモンデオを買うことができる。
モンデオ 「フォードの象徴」だった
1993年に誕生したフォード・モンデオは、エンジニアのリチャード・パリー・ジョーンズのインスピレーションによって生まれた。
「優れたドライビング・ダイナミクスは、クルマを運転するどのドライバーからも高く評価されることが可能」という考えのもと、モンデオはつくられた。そして、フォードの象徴的存在となった。
当時この革新的な考え方は、欧州フォードが製造するすべてのモデルに広がっていき、さらには定着した。
モンデオがデビューした時、AUTOCAR英国編集部は「モンデオは王者!(Mondeo is king!)」というタイトルで、この新型車を特集した(画像参照)。
そしてこの記事が、ウォール街でフォードの株価を上昇させたと言われている。
じつに素晴らしい時代だった。だが、いま私たちは未来に目を向け、前進していかなくてはならない。