クルマ漬けの毎日から

2021.10.24

フェラーリは、元Appleのジョナサン・アイヴ氏とマーク・ニューソン氏が2019年に設立した会社「LoveFrom(ラブフロム)」とパートナーシップを締結しました。フェラーリの将来モデルに期待が高まります。

【クロプリー編集長コラム】フェラーリ、元アップルのデザイナーとコラボレーション

もくじ

フェラーリ会長 見事な一撃
新鮮なデザイン 期待

translation:Kaoru Kojima(小島 薫)

フェラーリ会長 見事な一撃

新型スーパーカー誕生に向けて、新たな人たちが取り組みを開始すると聞くと、私はいつも関心を持つ。

フェラーリは、ジョナサン・アイヴとマーク・ニューソンという「クリエイティブの2大スーパースター」が運営する会社「LoveFrom(ラブフロム)」と、パートナーシップを締結したと発表した。

フェラーリのジョン・エルカン会長は、カーデザインに強烈な一撃を放つことに見事成功したと思う。

フェラーリの熱心なファンでもあるアイヴとニューソンは、このスーパーカーブランドの新たなプロダクトに関わることになった。

新鮮なデザイン 期待

だが、このように肯定的なことを書きながらも、中流階級の私には、リッチなスターデザイナーが新型フェラーリに関わることに、いくつかの疑問も浮かんでいる。

この2人のインダストリアル・デザイナーのうち1人が、かつて手掛けたクルマが存在する。

それは、ニューソンが20年ほど前にデザインした「フォード021C(トップ画像)」というコンセプトカー。親しみの持てるデザインだと思うが、強烈な印象は受けない。

もう1つの疑問は、このニュースのリリースと一緒に配布された2人の写真。

よくこういう場合、黒のタートルネック姿のデザイナーを目にする。だが今回は、そういう典型的な写真とはまったく異なるスナップショットだ。

この自信にあふれた1枚を、楽観的に受け止めてよいのかどうか、私にはわからない。

とはいえ、過去20年間に登場したスーパーカーのシルエットがどれも同じように見える現状を思う時、何か新鮮なアプローチを期待せずにはいられない。

そう遠くなく、私たちはアイヴとニューソンが関わるフェラーリを見ることができるだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    スティーブ・クロプリー

    Steve Cropley

    AUTOCAR UK Editor-in-chief。オフィスの最も古株だが好奇心は誰にも負けない。クルマのテクノロジーは、私が長い時間を掛けて蓄積してきた常識をたったの数年で覆してくる。週が変われば、新たな驚きを与えてくれるのだから、1年後なんて全く読めない。だからこそ、いつまでもフレッシュでいられるのだろう。クルマも私も。
 
 

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