Juju(野田樹潤)ブログ

2022.05.10

【Juju(野田樹潤)ブログ】第69話:Wシリーズ開幕 リズムに乗れず、悔しい結果に

一言謝ってくれたっていいのに!

レース2のスタートではようやくマシンの感触が少し良くなったことを感じました。

スタートでプーマ・チームのテレサ・バビクコワ選手を抜き、バックストレートへ。

ところがブレーキングでテレサ選手に追突されてしまい、スピンして遅れてしまいました。

このクラッシュで再びマシンのバランスが崩れてしまい、しかも再び単独走行に。

前に誰もいない状況で集中力を切らさず走るのは辛い状況でした。

しばらくは追突されたことに腹を立てていましたが、「これが予選なんだ」と考えを変えることにしました。

毎周のようにアタックして自己ベストを更新。レース後にタイムを検証してみると、スリップストリームを使えていない状態のラップタイムとしては悪くないものでした。

これでトラブルさえなければ! と言ってもしょうがないのですけど、あー悔しい!

レース後にタイムを検証してみると、スリップストリームを使えていない状態のラップタイムとしては悪くないものでした。

レース後、追突したテレサ選手にはペナルティ(次のレースでスターティンググリッドが降格される)が言い渡されました。

そういうはっきりとした裁定が出たにもかかわらず、彼女はわたしのところに謝りに来ませんでした。一言謝ってくれてもいいのにと思いました。

今回のレースでスリップストリーム以上に驚かされたのは、F1マシンが走った後のラバーグリップでした。

ご存知の方も多いとは思いますが、ラバーグリップとは、レース中に熱を持ったタイヤが溶けて路面にくっつくことで、マシンのグリップ力があがることです。

F1のセッションが終わるたびに、グリップレベルが信じられないほど上がる。ラバーグリップのことは事前に聞いてはいましたが、こんなに上がるなんて!

とりあえずWシリーズ初戦で得た知識をもって、わたしはバルセロナの第2戦(5月20〜21日)に挑みます。

今度の週末はちゃんとリズムに乗って走りたい!

記事に関わった人々

  • 執筆

    Juju(野田樹潤)

    Juju Noda

    2006年生まれ。3歳でカートを始める。経験を積み、9歳で最年少デビューを果たしたFIA-F4マシンでは11歳で「U-17大会」に出場。2018年にはF3マシンに挑戦し、2020年はデンマークF4参戦デビューウィン。2021年はアメリカF4 USとデンマークF4。2022年は「Wシリーズ」ドライバーオブザイヤーを獲得。2023年に獲得したユーロフォーミュラのウィナー、ZinoxF2000のチャンピオンはいずれも女性初。2024年日本最高峰レースのスーパーフォーミュラに史上最年少、日本人女性初のデビューを果たす。目標は「日本人初の女性F1/フォーミュラEのドライバーになって、チャンピオンになること」。2024年8月、FORBES JAPAN 30 UNDER 30 2024「世界を変える30歳未満」30人に選出された。
 
 

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