クルマ漬けの毎日から

2023.05.06

数週間前、同時期にジープ・ラングラーとフォード・レンジャー・ラプターの2台に試乗。当初、ラングラーの短所が気になりましたが、日を追う毎にこのジープが恋しくなっています。

ジープ・ラングラー、いま一番気になるクルマ【クロプリー編集長コラム】

もくじ

強者2台 我が家で衝突
ラングラー vs ラプター
1週間後:ラングラー 再考
さらに4週間後:高まる ジープ熱

translation:Kaoru Kojima(小島 薫)

強者2台 我が家で衝突

私たちの仕事では、クルマはぶつかる。

といっても、衝突事故のことではない。自動車業界では、注目される重要モデルが、同じ週に相次いで発表されることがよくあるのだ。

イギリスで週刊誌のAUTOCARに携わる者としては、同じ週に両方を特集できることは素晴らしいけれど、どちらかが1週ずれて発表されればもっと良いのにと思うことがしばしばある。

ジープ・ラングラー(右)とフォード・レンジャー・ラプター

ところで最近、我が家でも同じような「衝突」が起きた。ロングホイールベースのジープ・ラングラーと、V6の新型フォード・レンジャー・ラプターが同時期にやって来たのだ。

この2台の試乗をずっと楽しみにしていたので、1台ずつじっくりと向き合えたらさらに良かったのだが。

ラングラー vs ラプター

ラングラーは装備が充実している。

それに、ビルをも破壊するのではないかと思えるほど力強い。また、デザインもジープというクルマにとてもふさわしい。

だが、根本的に無骨だ。

ジープ・ラングラー80thアニバーサリー・エディション

クラストップのオフロードを手に入れるためには、オンロードで妥協することはやむを得ないと考えられるドライバーに、ラングラーは向いている。

一方、フォード・レンジャー・ラプターは、ステアリング操作が楽しく、スロットルの反応もよく、乗り心地も驚くほど良い(高価なフォックス製ダンパーの効果であろう)。

これまで私が乗ったことのあるどのピックアップよりも、豪華なクルマだ。

フォード・レンジャー・ラプター

本当に素晴らしいクルマがどれもそうであるように、レンジャー・ラプターは特別な感覚をドライバーに与える。運転席に座っていなくても、運転したいという気持ちにさせるのだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    スティーブ・クロプリー

    Steve Cropley

    役職:編集長
    50年にわたりクルマのテストと執筆に携わり、その半分以上の期間を、1895年創刊の世界最古の自動車専門誌AUTOCARの編集長として過ごしてきた。豪州でジャーナリストとしてのキャリアをスタートさせ、英国に移住してからもさまざまな媒体で活動。自身で創刊した自動車雑誌が出版社の目にとまり、AUTOCARと合流することに。コベントリー大学の客員教授や英国自動車博物館の理事も務める。クルマと自動車業界を愛してやまない。

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