クルマ漬けの毎日から

2023.08.11

「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」で最高の1日【クロプリー編集長コラム】

16日(日) 午後12時15分 グッドウッドホテル

トヨタの副社長の中嶋裕樹氏(Chief Technology Officer兼務)が日本へ帰国の途につく前に、豪華なグッドウッドホテルで短い取材をした。

中嶋氏は全固体電池のバッテリーの進歩について興味深い話をしてくれた。

トヨタGRヤリスH2もグッドウッドのヒルクライムに出走。

彼もまた豊田章男氏のように熱く、クルマとその未来について語った。刺激を受けた取材だった。

午後2時 スタートライン付近

私のお気に入りの観戦場所は、「不思議の国のアリス」に出てきそうな雰囲気の門番小屋の近く。

全力疾走する直前に、低速走行するクルマとドライバーが間近に見られる。

長年このイベントにやって来るモータースポーツ界の著名人の顔も見える。グッドウッドは自分の家のようにリラックスして楽しめるところだ。

午後3時 橋の向こう側へ

毎年思うことだが、フェスティバル・オブ・スピードのすべてを見ることはできない。見られるのは、全体の10分の1程度だろう。

バイクのスタントを見物したり、エレクトリック・アヴェニューをぶらぶら歩いた(このEV関連のコーナーは、今年は充電ステーションを運営するBP Pulse社の独占状態でがっかり)。

アリエルのブースで知り合いに挨拶したり、ロビン・ホールの素晴らしいビーチバギー「ミカ・メオン」を見たりした。

コーヒーを飲みたくなって列に並んだりもしたが、ふと気がつくと、だんだん時間がなくなっていた。いまここを出発すれば、渋滞に巻き込まれずに、7時までに帰宅できるだろう。

午後4時45分 南駐車場

渋滞が始まる前に、こっそり帰宅することにした。

というのも、クルマに関連することで、私が何よりも嫌いなのは渋滞だから。

例年のように自分のクルマを見つけるのに10分かかった。交通量の少ないケンネルヒル方向へ向かい、とても美しい景色のA272を走って帰宅。

これ以上に素晴らしい日曜日はないだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    スティーブ・クロプリー

    Steve Cropley

    役職:編集長
    50年にわたりクルマのテストと執筆に携わり、その半分以上の期間を、1895年創刊の世界最古の自動車専門誌AUTOCARの編集長として過ごしてきた。豪州でジャーナリストとしてのキャリアをスタートさせ、英国に移住してからもさまざまな媒体で活動。自身で創刊した自動車雑誌が出版社の目にとまり、AUTOCARと合流することに。コベントリー大学の客員教授や英国自動車博物館の理事も務める。クルマと自動車業界を愛してやまない。

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