クルマ漬けの毎日から

2023.08.12

韓国キアの新型車「EV9」の国際試乗会に参加しました。クロプリー編集長は、この大型SUVのデザインの立ち位置に注目しています。

韓国キアの新型旗艦モデル「EV9」の試乗会に参加【クロプリー編集長コラム】

もくじ

初試乗 韓国で
ほどよい 斬新さ

translation:Kaoru Kojima(小島 薫)

初試乗 韓国で

いま、私は韓国に到着したばかり。

世界各国から集まったジャーナリストたちとともに、キア史上もっとも大型で高額となるSUV「EV9」に初試乗しようとしている。

EV9はキアの新たな旗艦モデルであり、市場でも珍しい6人乗りまたは7人乗りのEVのSUV。競争力のある価格帯で販売される見込みだ。

ほどよい 斬新さ

試乗記に掲載されているように、EV9は万能なクルマであるが、私が一番嬉しく思ったのはそのデザイン。

普通すぎて見込み客をがっかりさせない一方で、客が驚いて購入を躊躇するほど斬新すぎることもない。

EVの進歩において、デザインが新たに重要な役割を担っていると、AUTOCAR編集部内ではしばしば話しているが、最近では実際にデザインの効果を目にするようになってきた。

たとえば、BMWのi3とi4を見ると、その難しさがよくわかる。
i3は素晴らしいEVであるにもかかわらず、そのスタイルがあまりにも斬新に見え、利益をあげられるほどには売れなかった。また、i4は市場をリードする性能を持ちながらも、いかにも普通のBMWに見えてしまっている。

キアはそのバランスをうまくとっているように、私には見える。

前例のない魅力を持ちながら、他とは異なり、また大胆でもあるクルマをつくりだしている。

この韓国ブランドは20年ほど前に大胆なデザインで本領を発揮し、好評を博した。それがいまも続いていることをこの目で見られるのは、なんとも素晴らしいことだと思う。

記事に関わった人々

  • 執筆

    スティーブ・クロプリー

    Steve Cropley

    AUTOCAR UK Editor-in-chief。オフィスの最も古株だが好奇心は誰にも負けない。クルマのテクノロジーは、私が長い時間を掛けて蓄積してきた常識をたったの数年で覆してくる。週が変われば、新たな驚きを与えてくれるのだから、1年後なんて全く読めない。だからこそ、いつまでもフレッシュでいられるのだろう。クルマも私も。

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