クルマ漬けの毎日から

2023.12.31

取材を通して見た「2023年」後編【クロプリー編集長コラム】

8月 マッキナ・トライアンフTR25コンセプト

ロンドンに拠点を置くカーデザインのコンサルタント会社「マッキナ(Makkina)」は、普段はその名を公にしたがらない。だが、マッキナの創設25周年を祝って、「マッキナ・トライアンフTR25コンセプト」を制作して一般に公開した。

TR25は1953年にベルギーのヤベック(Jabbeke)の直線道路でクラス最高速度記録を樹立した「トライアンフTR2」に現代の解釈を加えてオマージュを捧げるワンオフ。「トライアンフ」という商標の所有権を持つBMWは、気前よくその名の使用をマッキナのトップのマイケル・アーニに許可した。

アーニは彼のデザイン・スタディのTR25のベールをブリティッシュ・モーター・ミュージアムで自らアンベール。TR25の横には、オリジナルのTR2が展示された(TR2は現在この自動車ミュージアムが所蔵)。

9月 カフェイン&マシン

AUTOCARアワードの受賞者でもあるフィル・マクガバンは、「カフェイン&マシン」というクルマ好きが集まるパブのオーナーの1人。

この写真は新たにベッドフォードシャー(イングランド中部)にオープンした第2号店の初日に、カウンターの前で撮影。

カフェイン&マシンの第1号店は、ストラットフォード・アポン・エイヴォン近郊にあり、現在は「ザ・ヒル」というセカンドネームがつけられている。新規オープンした2号店はミルブルック性能試験場の近くにあり、「ザ・ボウル」という愛称で親しまれている。

9月 BMW i4 M50

BMW i4 M50を借りて、イングランド南西部のコーンウォールで毎年9月に開催される「ウォーターゲート・ベイ・スプリント」に参加。

このイベントでは、公道がクローズされてコースがつくられる。この548psの四駆のサルーンは、4台エントリーしたEVのうちの1台(そのなかで3位)。

ラジオとエアコンのスイッチをオンにして出走し、参加車の80%を打ち破った。ドライビングスキルよりも、パワーとトラクションがはるかに大きく貢献したスプリントだった。

記事に関わった人々

  • 執筆

    スティーブ・クロプリー

    Steve Cropley

    AUTOCAR UK Editor-in-chief。オフィスの最も古株だが好奇心は誰にも負けない。クルマのテクノロジーは、私が長い時間を掛けて蓄積してきた常識をたったの数年で覆してくる。週が変われば、新たな驚きを与えてくれるのだから、1年後なんて全く読めない。だからこそ、いつまでもフレッシュでいられるのだろう。クルマも私も。

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