クルマ漬けの毎日から

2024.07.10

AUTOCARアワード2024の授賞式がロンドンで開催されました。「ベスト・スモールカー賞」のルノー・クリオ(ルーテシア)について、また授賞式での懐かしい再会をお伝えします。

AUTOCARアワードのベスト・スモールカー賞と授賞式【クロプリー編集長コラム】

もくじ

ベスト・スモールカー賞 ルノー・クリオ
授賞式 イギリス最古の自動車クラブで開催
「人物」も讃える AUTOCARアワード

ベスト・スモールカー賞 ルノー・クリオ

translation:Kaoru Kojima(小島 薫)
ベスト・スモールカー賞を受賞したルノー・クリオに試乗。

AUTOCARアワード2024のベスト・スモールカー賞は、ルノー・クリオ(ルーテシア)が受賞。

AUTOCARがこの決定を発表した3日前、私はクリオを何度か使い、全部で約1420km運転した。「エスプリ・アルピーヌ」と呼ばれるそのクリオは145馬力のシームレスなEテック・フルハイブリッドのパワートレインを持ち、価格は約500万円。

私が運転した総燃費は約25.5km/Lと極めて優秀だった。なかでも嬉しい驚きは、燃料タンクを満タンにした時(給油量はわずか36リッター)、次回の給油までに約1126km以上走行可能と表示されたこと。

これほどの燃費を実現していながら、環境を配慮したこの取り組みは、環境関連団体や専門家からほとんど評価されていない。ルノー、および同様に燃費の良いクルマを製造する他の自動車メーカーを代表して、私はこのことに腹立たしさを感じている。もしすべてのクルマがこのクリオと同じようにクリーンで燃費効率に優れていれば、私たちが懸念する環境汚染が改善されるのは間違いない。

授賞式 イギリス最古の自動車クラブで開催

ビジネススーツを着て、AUTOCARアワードの授賞式とディナーに出席。今年はロンドンのペルメル街にある、豪華で派手なロイヤル・オートモビル・クラブ(RAC)の「コミッティルーム」で行なわれた。

RACに来ると、特別な気分になる。この自動車クラブが会場に選ばれたのは、単に豪華でおしゃれな場所だからという理由だけではない。AUTOCARは1895年に創刊し、RACはその2年後の1897年に誕生している。

そしてイギリスの自動車黎明期の立役者のなかには、AUTOCARとRACの両方に関わっていた人もいた。クルマとその運転はまもなく現代生活に欠かせないものになると、彼らは気づいていたのだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    スティーブ・クロプリー

    Steve Cropley

    AUTOCAR UK Editor-in-chief。オフィスの最も古株だが好奇心は誰にも負けない。クルマのテクノロジーは、私が長い時間を掛けて蓄積してきた常識をたったの数年で覆してくる。週が変われば、新たな驚きを与えてくれるのだから、1年後なんて全く読めない。だからこそ、いつまでもフレッシュでいられるのだろう。クルマも私も。

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