クルマ漬けの毎日から

2024.08.25

ケータハムの新工場を初訪問し、ボブ・レイシュリーCEOに案内してもらいました。かつてクロプリー家では、ケータハム・セブン・スーパースプリントを所有していたことがあります。

ケータハム新工場を初訪問【クロプリー編集長コラム】

もくじ

新工場の生産台数 大幅増へ
セブン手放し 苦い思い

新工場の生産台数 大幅増へ

translation:Kaoru Kojima(小島 薫)
新工場を案内してくれたケータハムCEOのボブ・レイシュリー氏。

ケータハムのモダンで広く、じつに素晴らしい新工場を初訪問した。家を出る前に、我が家の財務大臣(妻)から「お財布を家に置いて行くように」といわれたほど、私はこの日を楽しみにしていた。ケータハムは、イギリスのケント州ダートフォードに新工場を最近オープンしたばかりだ(旧工場の近く)。

CEOのボブ・レイシュリーは、自動車業界で豊富な経験を持つ人物。ケータハム発展のために、全力投球でこの会社を率いている。現在ケータハム・セブンの年間生産台数は500台であるが、将来的には年間750台に増産すると、レイシュリーは語った。

つまり、私もそのうちの1台を買える可能性が高まったのだ(問題は専用ガレージがないこと)。レイシュリーは自身も設計に関わったこの新工場を、当然ながら誇りに思っている。最近、新たに工場見学のスケジュールを発表したところ、瞬く間に定員を超える申し込みがあったことは、嬉しい驚きだったという。

セブン手放し 苦い思い

ところで、我が家ではケータハムのことが話題になるとたいていいつも、私は息子たちからある出来事を責められる。それは彼らがまだ10代後半だった時、家族で乗っていたセブン・スーパースプリントを私が手放してしまったこと。

二人の息子があのセブンを忘れることはなかった。セブンを売りに出した理由は、さらにヒストリックなロータスMk6を手に入れるためだった(Mk6は創始者コーリン・チャップマンが手掛けた、ロータス初の量産モデル)。だが、息子たちはMk6のことを、加速もグリップもブレーキもまるでダメな、ただの古いクルマと思っていた。そしていまも、そう思っている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    スティーブ・クロプリー

    Steve Cropley

    役職:編集長
    50年にわたりクルマのテストと執筆に携わり、その半分以上の期間を、1895年創刊の世界最古の自動車専門誌AUTOCARの編集長として過ごしてきた。豪州でジャーナリストとしてのキャリアをスタートさせ、英国に移住してからもさまざまな媒体で活動。自身で創刊した自動車雑誌が出版社の目にとまり、AUTOCARと合流することに。コベントリー大学の客員教授や英国自動車博物館の理事も務める。クルマと自動車業界を愛してやまない。

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