クルマ漬けの毎日から

2024.09.26

今月AUTOCARは、アストン マーティン・アラムコ・フォーミュラ1チームのマネージング・テクニカル・パートナーに就任するエイドリアン・ニューウェイ氏に独占インタビューすることができました。インタビューに至った経緯など、お話しします。

エイドリアン・ニューウェイ独占インタビュー、直前までハラハラ【クロプリー編集長コラム】

もくじ

インタビュー1週間前:怖いのは「どたキャン」
1週間後:独占インタビュー成功!
インタビュー翌日:シルバーストンの記者会見

インタビュー1週間前:怖いのは「どたキャン」

translation:Kaoru Kojima(小島 薫)

今これを書いているちょうど1週間後、もし首尾よくことが運べば、同僚のマット・プライアと私は、エイドリアン・ニューウェイのオフィスで最新のポッドキャストを収録することになっている。

ニューウェイのレッドブル退任は世間を賑わせているが、もし1週間後に予定どおりに彼に会うことができれば、アストン マーティンでの彼の新たな役割について、本人の初コメントを私たちのポッドキャストで直接伝えることができるのだ。自分で言うのもなんだが、大きな意味のある独占インタビューになると思う。

2025年第1四半期にレッドブルを退任すると発表されていたエイドリアン・ニューウェイ氏。その動向が注目されていた。

私たちを喜ばせたのは、インタビューの日程を決めたのはニューウェイであって、AUTOCARではないこと。じつは数か月前にニューウェイに連絡をとり、ポッドキャストにゲスト出演していただけませんかとお願いした。しかし、初夏のその時期ではまだ何も話せることがないからという理由で、出演は断られた。

だが、その時ニューウェイは、今年後半に連絡してくれたら、何か話せるかもしれませんと私に言った。そして、つい1~2週間前に突然彼のパーソナル・アシスタント(個人秘書)から電話をもらい、インタビューの日程が決まったのだ。

現在の予定では、ニューウェイ、プライアと私の3人は、アストン マーティンのローレンス・ストロール会長が言うところの「大きな発表」の前日(9月9日)に会うことになっている。だが、今はただ万事うまくいくようにと願うしかない。皆さんがこのコラムを読む時には、すでにその結果は明らかになっているだろう。

1週間後:独占インタビュー成功!

やったー! マット・プライアと私は、エイドリアン・ニューウェイに予定通りインタビューすることができた。すでに発表されたように、ニューウェイはアストン マーティン・アラムコ・フォーミュラ1チームのマネージング・テクニカル・パートナーに就任する。

同僚のプライアと私が恐れていたのは、土壇場でインタビューがキャンセルされることだった。というのも、インタビューはアストンの公式発表の1日前に、レッドブルで行なわれる段取りになっていたから。だが、キャンセルされることなく、私たちは予定どおりニューウェイに会うことができた。

その結果、ニューウェイにインタビューしてポッドキャスト「My Week In Cars」を配信することができた(9月10日配信/約70分間)。誠実かつ率直なことで知られるニューウェイは、1つを除くすべての質問に答えてくれた。

「21年間に7人の異なるドライバーで、13回のドライバーズチャンピオンシップの獲得に貢献してきたことを振り返ると、どのドライバーがベストドライバーでしたか?」という質問をニューウェイはうまくかわしてこう言った。
「どのドライバーもチャンピオンにふさわしい優秀なドライバーでした」

だが、彼がフェルナンド・アロンソのことをいつも強敵だったと言ったことが、私は印象に残っている。アストンに所属するアロンソは今、未来は大いに明るいと感じているにちがいない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    スティーブ・クロプリー

    Steve Cropley

    AUTOCAR UK Editor-in-chief。オフィスの最も古株だが好奇心は誰にも負けない。クルマのテクノロジーは、私が長い時間を掛けて蓄積してきた常識をたったの数年で覆してくる。週が変われば、新たな驚きを与えてくれるのだから、1年後なんて全く読めない。だからこそ、いつまでもフレッシュでいられるのだろう。クルマも私も。

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