クルマ漬けの毎日から

2025.01.14

F1マシン、ロードカーのマクラーレンF1をはじめ、多くのクルマを手掛けてきたイギリスの鬼才、ゴードン・マレー氏を訪ねました。

自動車デザインの巨匠、ゴードン・マレーを訪ねて【クロプリー編集長コラム】

もくじ

マレー氏にインタビュー
記録保管の達人

マレー氏にインタビュー

translation:Kaoru Kojima(小島 薫)
ゴードン・マレーT.33

同僚のマット・プライアと私は、2024年を素晴らしい年として終えることができた。自動車業界における世界的な巨匠の1人であるゴードン・マレーに会うために、ウィンドルシャム(イングランドのサリー州)に本社を置くゴードン・マレー・グループを訪ねたのだ。

マレーは、マットと私のポッドキャスト「My Week In Cars」のクリスマス・スペシャルの回にゲスト出演してくれて、私たちは素晴らしい2時間を過ごした。最近、健康面で大きな試練を経験したマレーは、非常に明るく楽観的な状態に戻ったばかり。

今回マレーは未来のクルマのトレンドや、彼のV12ハイパーカー、さらにその先のモデルについても話してくれた。またクラシックカーのコレクションも見せてもらうことができた(その多くは、数年前にマクラーレンF1を手放して得られた資金で購入)。2025年は、マレーがクルマの開発をスタートして60年という節目の年にあたり、記念イベントの開催も予定されているという。

記録保管の達人

マレーが達成してきたことを間近で見ていると(近い将来、ウィンドルシャム本社では一般見学ツアーも行なわれる見込み)、たくさんのクルマを生み出したことに加えて、彼が細部にわたって完璧に記録を保管していることに驚かされる。

こういうタイプの人に出会ったのは初めてだ。というのも自動車業界の大物は、無秩序な状態で不可能と思われることを成し遂げるか、あるいは完璧な記録を残す一方で、達成したことは少ない、というどちらかだから。

だが、マレーは非常に多くの素晴らしいクルマを誕生させると同時に、その記録を完璧に保管するという両方を成し遂げているのだ。ところで、ポッドキャストは12月25日に配信されている。マレーの話はじつに素晴らしかった。

記事に関わった人々

  • 執筆

    スティーブ・クロプリー

    Steve Cropley

    AUTOCAR UK Editor-in-chief。オフィスの最も古株だが好奇心は誰にも負けない。クルマのテクノロジーは、私が長い時間を掛けて蓄積してきた常識をたったの数年で覆してくる。週が変われば、新たな驚きを与えてくれるのだから、1年後なんて全く読めない。だからこそ、いつまでもフレッシュでいられるのだろう。クルマも私も。
 
 

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