クルマ漬けの毎日から

2025.03.31

モーガンの新たなフラッグシップ「スーパースポーツ」が初披露されました。1909年に設立された老舗のモーガンはいま、新時代を迎えています。

新型モーガン・スーパースポーツ初公開で見た「モーガン新時代」【クロプリー編集長コラム】

もくじ

ついに登場、新フラッグシップ
新時代のモーガン

ついに登場、新フラッグシップ

モーガンへ行き、新たなフラッグシップとなる約10万ポンド(約1900万円)の新型「スーパースポーツ」を見て、素晴らしいひと時を過ごした。新型はモーガンの本拠地、マルヴァーンリンクのピッカースレイロード(イングランド中西部)にあるモーガン工場で公開された。

モーガンの社長兼最高技術責任者(CTO)のマット・ホール氏。新型スーパースポーツの前でクロプリー編集長が撮影。

この日、モーガン工場はライブスタジオとなり、ジャーナリストでTVプレゼンターのリチャード・ハモンドの制作会社「Chimp Television」が、新型モーガン・スーパースポーツの誕生を世界に向けてライブ配信した。

日頃テレビ撮影には縁のない者にとって、「合図したら、みなさん歓声をあげてください」といった本番前のリハーサルは楽しかった。だが、なんといっても興奮したのは、新型モーガン・スーパースポーツの美しさだった。

この新型は3年間の開発を経て、ついにステージの中央に現れたのだ。モーガンのマット・ホール社長兼最高技術責任者(CTO)によれば、スーパースポーツが完成したことで、昨年発表された50台限定の「ミッドサマー」が生み出されたのであり、その逆ではないという。

新時代のモーガン

モーガンではたくさんの変化が起きている。かつては懐かしいスタイルのクルマを「おとな向け」に製造している会社だった。だが現在では、極めて優秀でエネルギッシュなトップマネージメントに導かれた、若いクリエイティブないくつかのチームが会社を前進させている。

見たところ、いま世界で何が起きているのかを理解するのを嫌がるような古いタイプの人はいない。

モーガン・スーパースポーツ

かつてのモーガンは、まさに従来どおりの手作業で製造されていた(このことは個体のばらつきを生じさせたことも)。だが現在では、トップクラスの素材で製造技術を向上させ、また手作業の製造工程も大幅に改善し、まるで時計のように精巧な品質を実現している。

ところで、最近アメリカで発売されたモーガン・プラスフォーの販売は、非常に好調だという。このことが、モーガンにさらに楽観的な雰囲気を与えている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    スティーブ・クロプリー

    Steve Cropley

    役職:編集長
    50年にわたりクルマのテストと執筆に携わり、その半分以上の期間を、1895年創刊の世界最古の自動車専門誌AUTOCARの編集長として過ごしてきた。豪州でジャーナリストとしてのキャリアをスタートさせ、英国に移住してからもさまざまな媒体で活動。自身で創刊した自動車雑誌が出版社の目にとまり、AUTOCARと合流することに。コベントリー大学の客員教授や英国自動車博物館の理事も務める。クルマと自動車業界を愛してやまない。
  • 翻訳

    小島薫

    Kaoru Kojima

    ドイツ自動車メーカーの日本法人に在籍し、オーナーズマニュアルの制作を担当。その後フリーランスで翻訳をはじめる。クルマはハッチバックを10台以上乗り継ぎ、現在はクーペを楽しんでいる。趣味はピアノ。

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