ルノー・スポールの歴史を締めくくる至高の1台 メガーヌR.S.ウルティムこそが「究極」の万能選手だ

公開 : 2024.01.26 17:05

ルノー・スポール最後のモデルのメガーヌR.S.ウルティムに、街中からワインディング、高速道路まで幅広いステージで試乗します。

もくじ

テクノロジーが実現したタウンユースの快適さ
ワインディングも爽快に駆け抜けるフットワーク
レスポンスに優れ、洗練されたハンドリング
安心して攻め込めるロードホールディング性能 これがラストチャンス

テクノロジーが実現したタウンユースの快適さ

AUTOCAR JAPAN sponsored by Renault Japon
photo:花村英典

「乗り心地はまあまあゴツゴツしているし、路面に大きなギャップがあれば、それなりにドスンとくるなあ。それでもあんまりイヤな感じがしないのは、ボディが頑丈なのと、この種のモデルにしてはサスペンションストロークがたっぷりしているからだね、きっと。いずれにしても、快適性としてはスポーツモデル好きがギリ我慢できるレベルかな」

メガーヌR.S.ウルティム:全長×全幅×全高=4410×1875×1465mm、ホイールベース=2670mm

ルノー・メガーヌR.S.ウルティムのステアリングを握って自宅を出発した私は、いつものワインディングロードにたどり着くまでの間、そんなことを考えていた。

乗り心地は硬めでも、ボディが頑丈だったら足回りから伝わった振動もすっと収束して不快に思えない。

それに、現行世代のメガーヌR.S.は、バンプストップラバーのかわりにハイドロリック・コンプレッション・コントロールと呼ばれるダンパーの一種を、本来のサスペンションダンパー内部に組み込むことで実質的なサスペンションストロークを増大。これを活用することで、より効果的に路面からのショックを吸収している。

長いサスペンションストロークを使って快適な乗り心地を作り出すのはフランス車のお家芸だけれど、それと同じ発想をスポーツモデルのメガーヌR.S.でも採用したのだ。

エンジン最高出力:300ps/6000rpm、エンジン最大トルク:42.8kg-m/3200rpm(EDCモデル)

そして、この長いサスペンションストロークが圧倒的なスタビリティを生み出すことを、直後に走り始めたワインディングロードでいやというほど思い知らされたのである。

ルノー メガーヌR.S.ウルティム 公式サイトをみる
 

記事に関わった人々

  • 執筆

    大谷達也

    Tatsuya Otani

    1961年生まれ。大学で工学を学んだのち、順調に電機メーカーの研究所に勤務するも、明確に説明できない理由により、某月刊自動車雑誌の編集部員へと転身。そこで20年を過ごした後、またもや明確に説明できない理由により退職し、フリーランスとなる。それから早10数年、いまも路頭に迷わずに済んでいるのは、慈悲深い関係者の皆さまの思し召しであると感謝の毎日を過ごしている。
  • 編集

    香野早汰

    Hayata Kono

    1997年東京生まれ。母が仕事の往復で運転するクルマの助手席で幼少期のほとんどを過ごす。クルマ選びの決め手は速さや音よりも造形と乗り心地。それゆえ同世代の理解者に恵まれないのが悩み。2023年、クルマにまつわる仕事を探すも見つからず。思いもしない偶然が重なりAUTOCAR編集部に出会う。翌日に笹本編集長の面接。「明日から来なさい」「え!」。若さと積極性を武器に、日々勉強中。

ルノー・メガーヌR.S.ウルティムの走りを解説

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