グランドチェロキーのハイレベルな万能性 大雪にみまわれたロングツーリングで包容力の源を探る

公開 : 2024.03.15 11:00

高い走破性が演出する至高のロードトリップ

松本城を堪能したあと、我々はやはり松本の市街地にある「あがたの森公園」へと向かうことにした。ここは国指定重要文化財の洋風建築、旧制松本高等学校の建物を含む都市公園として知られている。

また幹線道路はしっかりと除雪がされていたのだが、雪がそのまま残っている道も少なくなかった。そして路面のコンディションがコロコロと変わっても、グランドチェロキーは走る道を選ばなかったのである。

(注)あがたの森公園では特別な許可を得て撮影。

今回の旅の宿は仲間が選んでくれた野沢温泉村にあるロッジに泊まることにした。野沢温泉村に向かう山道は、今回の旅のハイライトだった。グランドチェロキーだったからこそ自信をもってドライブできた、そんな本格的な雪道だったのである。

途中の道の駅で追加の食材を買い込んだり、お土産を買ったりして荷物も多めになってしまったが、それもグランドチェロキーが余裕で吞み込んでくれたのだった。

翌日、最後に訪れたのは信州善光寺だった。建物も立派だが、表参道の街並みも見事な佇まいで、しっかりと今回の旅を締めくくることができたのである。

帰り道は雪景色を楽しむため、敢えて関越道をチョイスしてみた。真っ白な妙義山塊を縫うような壮大な高速ワインディングを堪能し、旅の思い出を振り返ったのである。

今回の旅で実感したのは、グランドチェロキーが単なる移動手段ではないということ。出発から自宅に到着するまで、旅の中身を濃いものにしてくれる素敵で頼れるザ・クロスオーバーSUVなのである。

ジープ・グランドチェロキー 公式サイトをみる

記事に関わった人々

  • 執筆

    吉田拓生

    Takuo Yoshida

    1972年生まれ。編集部員を経てモータリングライターとして独立。新旧あらゆるクルマの評価が得意。MGBとMGミジェット(レーシング)が趣味車。フィアット・パンダ4x4/メルセデスBクラスがアシグルマ。森に棲み、畑を耕し蜜蜂の世話をし、薪を割るカントリーライフの実践者でもあるため、農道のポルシェ(スバル・サンバー・トラック)を溺愛。
  • 撮影

    神村聖

    Satoshi Kamimura

    1967年生まれ。大阪写真専門学校卒業後、都内のスタジオや個人写真事務所のアシスタントを経て、1994年に独立してフリーランスに。以後、自動車専門誌を中心に活躍中。走るのが大好きで、愛車はトヨタMR2(SW20)/スバル・レヴォーグ2.0GT。趣味はスノーボードと全国のお城を巡る旅をしている。
  • 編集

    上野太朗

    Taro Ueno

    1991年生まれ。親が買ってくれた玩具はミニカー、ゲームはレース系、書籍は自動車関連、週末は父のサーキット走行のタイム計測というエリート・コース(?)を歩む。学生時代はボルボ940→アルファ・スパイダー(916)→トヨタ86→アルファ156→マツダ・ロードスター(NC)→VWゴルフGTIにありったけのお金を溶かす。ある日突然、編集長から「遊びにこない?」の電話。現職に至る。

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