マセラティ グレカーレ モデナ 実現するのは「日常にマセラティを添える」非日常体験だ
公開 : 2024.04.01 11:05
伝統的な革内装とデジタルが溶け合う世界観
グレカーレ モデナの実車は、海神ネプチューンの持つ三又の槍(トライデント)をモチーフにしたエンブレムを中央に据えたグリルの迫力と、SUVとしては最も低いレベルの車高が印象的なモデルだった。ブルーインテンソと命名された少し赤みを帯びた紺色もマセラティの瀟洒なイメージと完璧に符合する。
室内は黒基調でまとめられていた。シートの表面のみならず、ダッシュパネルやセンターコンソールにも精緻なステッチが走り、本革内装の質感の高さを強調している。
ステアリング上のスタートボタンを押すと、黒い室内空間で存在感を消していたデジタルパネルにきめの細かいグラフィックが浮かびあがる。ドライバー正面のメーターパネルやダッシュ中央のナビモニターだけでなく、そのすぐ下に配されたタッチ式の操作パネルもデジタル化されているのだが、マセラティの伝統的な意匠と先進的なインターフェイスは違和感なく溶け込んでいる。
フロントシートはサイドのサポートが張り出したスポーティな形状で張りもあるが、座り心地は上々。思いのほか低い位置に座らされる感覚はSUVらしからぬ部分だが、それでもSUVらしく視界の良さは確保されている。
ギュッと一体感のあるボディから想像する以上にリアシートとラゲッジスペースはゆったりとしているので、普通のクルマ旅だけでなく家族でアウトドアアクティビティに出掛けるような使い方にもしっかりと対応できるキャパシティの持ち主といっていい。
さあステアリング上のスタートボタンを押して走り出してみよう。