三菱アウトランダーPHEV 揺るがぬ人気を裏づける高い実力とは
公開 : 2024.03.28 11:05
確かに息づく「4WDの三菱」の走りの遺伝子
「アウトランダーPHEV」のヒットは、その走りの良さも理由の一つだろう。走らせてみると、全長4710×全幅1860×全高1745mmに車両重量2110kg(7名定員の上級グレード「P」)の大きさと重さを忘れさせるほどに俊敏で身軽、まるでネコ科の大型獣のような振る舞いを見せるのだ。
そんな走りの味を決めるのが、走行の大部分を担うモーターとバッテリーだ。「アウトランダーPHEV」の2つのモーターの最高出力と最大トルクは、フロントが85kW/255Nm、リヤが100kW/195Nm。駆動用のリチウムイオンバッテリーの容量は20kWhもある。
このパワフルなモーターとバッテリーが、巨躯を意識させない身軽さを実現しているのだ。
また、前後2つのモーターの使いこなしにも驚かされる。「アウトランダーPHEV」には、前後2つのモーターとブレーキをコントロールするAYCで、前後左右の駆動力を最適に配分させるS-AWCと呼ぶ機能を備える。前後2つのモーターの回転差やブレーキを制御することで、まるでプロペラシャフトとセンターデフを備えるアナログの4WDのような走りを再現するのだ。
しかも、7つのドライブモードとして、「舗装路」や「未舗装路」「雪道」「泥道」などに最適化されているから、誰もが簡単に高性能な4WD機能を利用できる。4WDに関する深い知見と高い技術を持つ三菱自動車ならではの部分だ。
そして、バッテリー残量を任意にコントロールできる4つのモードの存在や、パドルシフトで6段階に調整できる回生ブレーキなど、電動車の使い勝手の部分も磨き込まれている。こうした細かな使いやすさも「アウトランダーPHEV」の魅力のひとつだろう。