追求したのは「リアル性能」現場で使える軽商用EV 三菱ミニキャブEV
公開 : 2024.04.10 11:00
街乗りから高速道路まで 幅広いステージで十分な実用性
「ミニキャブEV」を走らせて感心するのは、走りの良さだ。モーター駆動ということで、スタートの直後から最大トルクとなる195Nmのパワーを使うことができる。ただし、飛び出すような唐突さもなく、アクセル操作に対して素直に走る。モーターの制御は非常にち密なのだろう。
荷物を満載して、ゴー&ストップを繰り返す配送業務には、ぴったりの特性だ。また、アクセルを踏まなくとも、じわじわと進むクリープがあるので、配送先や駐車場所を探して微低速で走るのも容易だ。急な坂道で後退を防止するヒルスタートアシスト機能があるのもありがたい。
最高出力は31kW(42PS)とパワフルとは言えないけれど、シフトを通常のDポジションで走っていれば、苦も無く流れに乗ることができた。
また、ECOポジションにすると、低速域の変化は小さいが、高速域でのパワー感が抑制されていることで、航続距離の伸長に大きく貢献しそうだ。シフトポジションによるパワー感の違いが大きいので、走行シーンによって使い分けてみることをお勧めする。
積載性の高さが魅力のハイルーフのため、全高は1915mmもあるけれど、コーナーでふらつくなどの不安はほとんどない。重量物であるバッテリーが床下にあるための低重心が効いているのだろう。
振動や騒音は少なく、アクセル操作に対して大きなトルクも出るし、コーナーも安定しており、意外や気分よく走ることができるのだ。