【ケンウッドから朗報】軽・コンパクトカーにもHD画面を! 彩速ナビ「TYPE S」に2024年モデルが登場、その進化にせまる

公開 : 2024.06.20 11:00

静電容量式タッチパネル採用と処理速度向上で使い勝手アップ

薛「彩速の“速”については、彩速最高峰の快適操作をTYPE Sでも実現しました。スマホと同じ静電容量式タッチパネルを採用したことで、2本指を使ったピンチイン、ピンチアウトで拡大するといった動作が可能です」

彩速ナビ TYPE Sの2024年モデルでは、スマホと同じ静電容量式タッチパネルを採用した。

藤島「従来は指で画面を押して操作するものでしたから、一気に進化した感じがしますね」

薛「さらに、地図表示画面にAV画面を重ねて見る画面のサイズは、従来の小・中・大に加えて、特大サイズで映像を楽しめるようになりました、8V型の場合は、AV画面を5.7インチまで拡大できます」

8V型HD画面。表示するコンテンツの大きさは、従来の小・中・大に特大が加わり合計4パターンから選択できる。

藤島「AV画面を拡大した際、道案内をしている地図の現在地はAV画面の端に素早く移動するようですね。多くの情報を処理しながらも、地図表示が白飛びしたりせず、スムーズに移行するあたりに精密さを感じます」

「ハイ彩速」で起動する音声操作は2023年モデルで搭載され、好評を博した。

薛「好評だった“ハイ彩速”と語りかける音声操作は、使用環境に応じて起動方法が選べるようにしました」

音声操作の起動方法が選べるように。

薛「ボイストリガーをオンにしている場合は運転者だけでなく、同乗者の言葉で起動しますが、今回新たに、ステアリングリモコンの操作だけで起動するモードが追加されました」

各自動車メーカー別にステアリングリモコンのパターンを記憶しており、各ボタンに任意の機能を割り当てることが可能。画像左がデフォルト状態、画像右は送りボタンに音声操作(ボイストリガー)、戻しボタンに着信応答を割り当てた状態だ。

藤島「リモコンボタンを押して、一言目に『近くのコンビニ』と語り掛ければ、周辺検索ができるようになったのですね」

ユーザーがドライブで使うシーンに寄り添って進化した彩速ナビ TYPE Sシリーズ。ミドルクラスでありながら、HDの高画質、スマホの画面をミラーリングできるHDMIや急速充電にまで対応。

ナビは大画面化していく傾向があり、手が届きやすい価格帯に抑えなければならない中で、感動を与えられるレベルの製品を仕立てられてきたことに、ケンウッドがナビづくりに掛ける思いの強さを感じた。

今回、営業企画の責任者を務める南さんにもお話を伺うことができた。

南さんは「市販車に異形のディスプレイオーディオの装着が進んでも、国内の新車/中古車販売は、まだまだDIN対応の車種は多数あり、ナビ一体機を求めるお客様に向けた商品をしっかりと提案していきたい」と語る。

とはいえ、自動車づくりは百年に一度の大改革期。電動化に自動化、CASEに向けた取り組みは進めど、未来は予測がつかないことが多い。

潜在的なニーズを先読みして何を提案するのかが問われる中、JVCケンウッドの強みは“音響”・“映像”・“通信”の事業部を社内に持ち、それらを融合した提案ができること。

今後は、ハードウェアだけでなくソフトウェアを含めてDINにこだわらない新しい提案もしていく方向で、開発を進めていきたいと南さんは語った。

株式会社JVCケンウッドの薛さん(中央)、南さん(右)と。

車載製品を作るノウハウのほかに、医療の最前線で活躍する映像技術も持ちあわせ、オーディオ分野では人の感性を揺さぶる製品作りをしてきた事業部の集合体がJVCケンウッドだとすれば、新しい時代の乗り物に向き合う人を感動させる画期的な提案が生まれるだろうと期待するのは、きっと私だけではないはずだ。

彩速ナビ「TYPE S」2024年モデル 公式サイトをみる

記事に関わった人々

  • 執筆

    藤島知子

    Tomoko Fujishima

    クルマ関連情報を走り好き目線と女性視点を交えながら紹介。テレビ神奈川の新車情報番組「クルマでいこう!」ではお茶の間の幅広い世代に向けて魅力を発信中。2002年よりモータースポーツに参戦、2021年はKYOJO-CUPやスーパー耐久でドライバーとして奮闘。日本自動車ジャーナリスト協会会員。2021-2022日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
  • 編集

    香野早汰

    Hayata Kono

    1997年東京生まれ。母が仕事の往復で運転するクルマの助手席で幼少期のほとんどを過ごす。クルマ選びの決め手は速さや音よりも造形と乗り心地。それゆえ同世代の理解者に恵まれないのが悩み。2023年、クルマにまつわる仕事を探すも見つからず。思いもしない偶然が重なり編集部の上野太朗さんに出会う。翌日に笹本編集長の面接。「明日から来なさい」「え!」。若さと積極性を武器に、日々勉強中。

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