緩急自在のハイブリッド・オープンエア アルトゥーラ スパイダーを今井優杏が試す
公開 : 2024.07.12 17:00
ことし2月に発表されたマクラーレン・アルトゥーラ スパイダーに欧州で先行試乗します。
もくじ
ー 思わず惚れ込むスタイリング
ー 性能向上にも確かなボディ/シャシー性能
ー 優れた使い勝手を支える技術力
思わず惚れ込むスタイリング
「ほら、あのあたりがモンテカルロ。その先にモナコ公国のプリンセスが住んでいます」
ニース・コートダジュール空港から我々日本のメディアを送ってくれたドライバーは、真新しいホテルからの見事な景観を指しながら、そう説明してくれた。
「このホテルは2年半前に出来たばかり。このあたりでもここまで景色の美しいホテルは、他にないんです」
たしかに、こんな場所には来たことがない。旅慣れたジャーナリストの面々も、思わずスマートフォンをあちこちに向けるほどのロケーションにまず、度肝を抜かれた。
マクラーレンが、同社初となるプラグインハイブリッド・オープンスポーツを世界に発信する国際試乗会の舞台として選んだのは、南仏からモナコ公国を跨ぐフレンチ・リビエラ地方に佇む高級ホテル「ザ・メイボルン・リビエラ」。確かに、完璧なホテルだった。
しかし、目の覚めるようなブルーを湛えた地中海を背にし、テラスに佇むアルトゥーラ スパイダーの華やかな姿が飛び込んできたとき、本国のチームはこのクルマだからこそ、この場所を選んだのだろうとため息が溢れた。
ほかのどのモデルとも違う華やかさ、そして若々しさを、アルトゥーラ スパイダーは全身から立ち昇らせていたのだ。
まず印象的なのはズバリ、そのルックスだ。
マクラーレンといえば軽量・高剛性な空力ボディを疑う人はいないと思うけれど、アルトゥーラにはそのセオリーをギュッと凝縮したような、フレッシュさが注ぎ込まれている。
ブランドロゴを模したデザインのヘッドライト周り、そしてカーボンをふんだんに配した贅沢なエアロパーツ。どこからどうみてもマクラーレンである、独特の有機的なボディデザインは、無論好調な成績を誇る、F1からのテクノロジーをそのままロードカーに惜しげなく導入している。
しかし、既出のクーペモデルの屋根を単純に開けました、ではないところがアルトゥーラ スパイダーの“すごみ”なのだ。
海外でいち早くドライブしたジャーナリストとともに、本記事で紹介したアルトゥーラ スパイダーのパフォーマンスを体感。
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