マセラティが磨き上げた究極の内燃機関を味わう グレカーレ トロフェオ

公開 : 2024.07.10 11:00

公道でも味わえる珠玉のパワーユニット

ネットゥーノとはマセラティのエンブレムにもなっている三又の鉾、海神ネプチューンのこと。まさに現代のマセラティを象徴するような新型のV6エンジンには、量産車用のエンジンとしては世界で初めて採用された革新的な技術が込められている。

それが、F1グランプリなどモータースポーツの世界で普及しつつあるプレチャンバーシステムだ。

プラグの火で燃焼室内の混合気に着火するのではなく、あらかじめ着火した小さな火炎が燃焼室に勢いよく吹き込んで、素早く強力な燃焼を実現するというこのシステム。しかも低回転と高回転で異なるインジェクターとプラグのセットが用いられ、低速トルクをたっぷりと確保しながら、高回転域の鋭いレスポンスも実現しているという点が新しい。

MHEVやもうすぐ日本市場にも登場するBEVなど電動化の時代にもしっかりと対応しているマセラティ。だが一方ではガソリン燃焼技術の粋を集めたような珠玉のパワーユニットをグレカーレのような実用性にも優れたモデルに搭載しているあたりに、ブランドのカバレッジの広さが現れていると思う。

現代の超高性能エンジンであるネットゥーノの真価は、グレカーレ トロフェオを公道で走らせたような場合でもしっかりと体感できる。チャンスがあればぜひ、上質な革巻きステアリングを握り、ネットゥーノによる究極の燃焼を味わってみることをお薦めしたい。

ネットゥーノエンジン搭載モデル試乗会 開催! ジャーナリストによる同乗解説も

本記事でご紹介した、V6ツインターボ「ネットゥーノ」エンジンを搭載するグレカーレ トロフェオ、グラントゥーリズモに試乗できるチャンス。

ネットゥーノエンジンの性能を知りつくすジャーナリストによる同乗解説も。

AUTOCAR読者限定の試乗会を、ザ・プリンス パークタワー東京で開催します。

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記事に関わった人々

  • 執筆

    吉田拓生

    Takuo Yoshida

    1972年生まれ。編集部員を経てモータリングライターとして独立。新旧あらゆるクルマの評価が得意。MGBとMGミジェット(レーシング)が趣味車。フィアット・パンダ4x4/メルセデスBクラスがアシグルマ。森に棲み、畑を耕し蜜蜂の世話をし、薪を割るカントリーライフの実践者でもあるため、農道のポルシェ(スバル・サンバー・トラック)を溺愛。
  • 撮影

    小川和美

    Kazuyoshi Ogawa

    クルマ好きの父親のDNAをしっかり受け継ぎ、トミカ/ミニ四駆/プラモデルと男の子の好きなモノにどっぷり浸かった幼少期を過ごす。成人後、往年の自動車写真家の作品に感銘を受け、フォトグラファーのキャリアをスタート。個人のSNSで発信していたアートワークがAUTOCAR編集部との出会いとなり、その2日後には自動車メディア初仕事となった。

マセラティ ネットゥーノエンジンを体感の前後関係

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