【日常に変化をもたらす一台】アルファ・ロメオ・ジュリアにトリブート・イタリアーノという新たな選択肢
公開 : 2024.10.17 11:00
運転席の横顔から伝わる、満足感
2台で連なって箱根までドライブ。そこでヴェローチェの助手席へと滑り込んだ。しばらく様子を見ていると、彼の運転は生真面目で、ベテランドライバーらしくスムースではあるけれどメリハリに欠けるように思えた。
「もうちょっとエンジンを楽しんでみたらどうだい?」
周囲の安全を見つつ、パドルでギアを一段シフトダウンしてもらった。すると、280psもの最高出力を誇る、2L直列4気筒ツインスクロールターボのパワートレインが心地よく唸りだす。嬉しそうな彼の横顔に満足する。
箱根のワインディングロードに入ってから、彼はドライバー交代を望んだ。ジュリアの実力を知っておきたいらしい。
後輪駆動のジュリアが水を得た魚のようにワインディングを駆け上がる。両手の動きと右足の加減に応じてビタッと行き先を決める、ジュリアのノーズの動きを走りながら説明した。ドライバーの意思に忠実という表現はこういうクルマのためにある。足回りはしなやかに動き、姿勢の変化も適切で、加速フィールは申し分ない。助手席でも体感できたのだろう。良いクルマを手に入れたという満足感が彼の表情からも伺えた。