ジープ・ラングラー・アンリミテッド・スポーツ「これでいい」じゃなくて「これがいい!」
公開 : 2024.11.29 18:10
下がった価格より増えた選択肢に着目したい
今回はアクアラインを渡って房総半島の山の中をグルグルという行程。新型ラングラー(2024年~)のステアリングを握るたびに思うのは、オンロードが快適になった! ということ。直進性も乗り心地も、あとはもちろんちゃんと使えるADASも、それ以前のモデルとは隔世の感がある。
そしてあまり触れる人はいないけれど、イタリア由来の4気筒ターボ・エンジンの『パンチと伸び』の気持ち良さにももっとスポットが当たっていいと思う。
走りはじめてからしばらくは今回のお題目である「スポーツとは?」ということをすっかり忘れてしまっていた。その問いに対する答えは「ラングラーである」としか言いようがないのかも。何しろラングラーの大事な部分は何ひとつ省かれていないのだから。
なかなかラングラーのパフォーマンスを試すような場所はここ日本には存在しないわけだが、それでも山奥の林道で副変速機のLOWモードを選び、ジワッと大地を踏みしめるような加速を味わってみた。そこでは1990kgという車重やボディの見切りの良さまでもが高い走破性のために計算され尽くしたもののように感じられたのだった。
それともうひとつ、セレクトラックフルタイム4×4システムの市販車のレベルを超えた構造や完成度を考えれば、ラングラーは最近ようやく適正価格になった、という言い方もできるように感じた。アメリカ本国における生産台数が多いからこそ、この価格に抑えることができるのだろう。
エントリーグレードである『スポーツ』の復活により、オーナーごとの個性に寄り添いやすくなったラングラー・アンリミテッド。価格はもちろん、選べる幅の広がりにも着目しつつ、ラングラー選びを楽しんでもらいたい。