【日本屈指の理論派ドライバー、山野哲也が解析】ルノー・メガーヌR.S.は「美しき」ホットハッチ!

公開 : 2024.11.28 12:00

これまで『世界最速FF』の称号を何度も獲得している『ルノー・メガーヌR.S.』。デビューから色褪せることのないホットハッチのステアリングを、日本屈指のルノー/アルピーヌ使いとしても知られる山野哲也選手に託しました。理論派ドライバーと知られる山野選手は、メガーヌR.S.をどう解析するのでしょうか?

もくじ

サーキットから市街地までマルチなパフォーマンス

シフティングはメガーヌR.S.に任せた方が速い

4コントロールは、まさに四輪操舵を極めた感

サーキットから市街地までマルチなパフォーマンス

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山野哲也:2004~2006年に全日本GT選手権/スーパーGTで3年連続シリーズチャンピオンを獲得。全日本ジムカーナ選手権では24回のシリーズチャンピオンと史上最多143回の優勝を誇る、現役レーシングドライバー。ハンドリング評価を得意とし、開発ドライバーなどを務め、各媒体でも活躍中。日本屈指のルノー/アルピーヌ使いとしても知られる。

ウルティムも含むルノー・メガーヌR.S.最大の弱点を「その真の姿が日本ではまだ知られていないことです」と語るのは、レーシングドライバーの山野哲也選手だ。山野選手といえば、アルピーヌA110で全日本ジムカーナ選手権3連覇(山野選手自身は24度目のタイトル獲得)するなど、日本屈指のルノー/アルピーヌ使いとしても知られる。

メガーヌR.S.はドイツ・ニュルブルクリンクにおける『世界最速FF』の称号を何度も獲得していることで有名だが、山野選手によれば「サーキットから市街地まで対応するマルチなパフォーマンス」こそが、その真の姿だというのだ。

今回ご紹介するのは、ルノー・メガーヌR.S.の最終形態となる限定車『ウルティム』。

「例えば、アイドリングストップひとつとっても、メガーヌR.S.は非常に滑らかで、再始動するタイミングも申し分ありません。変速機のEDCも素晴らしく滑らかです。レギュラーモードでは、アップシフティングにしてもダウンシフティングにしても、メチャクチャ運転のうまいドライバーが丁寧に操作しているようなシームレスな変速です。

信号などでゆっくり停止する時も、1500rpm付近で1速ずつダウンシフティングしていくのですが、ほとんどショックがありません。ギアも飛ばさずに順を追って落としていくので、いざどこかで再加速をする時にも、滑らかに加速して全くギクシャクしません。

エンジンは1.8L直4ターボで、300ps/42.8kg-mものハイスペックをアウトプット。

スポーツモードやレースモードにすると、ギアの選択も一気に高回転寄りとなって、エンジンパワーを引き出します。その低回転から太いトルクは、恥ずかしながら、最初は2.0リッターターボ(実際は1.8リッターターボ)だと勘違いしていたほどです」

記事に関わった人々

  • 執筆

    佐野弘宗

    Hiromune Sano

    1968年生まれ。大学卒業後、ネコ・パブリッシング入社。カー・マガジン等で編集作業に携わるうちに3年遅れで入社してきた後藤比東至と運命的な出逢いを果たす。97年、2人でモンキープロダクションを設立するべく独立。現在はモータージャーナリストとして「週刊プレイボーイ」「AUTOCAR JAPAN」「○○のすべてシリーズ」他、多数の雑誌、ウェブ等で活躍中。
  • 撮影

    佐藤亮太

    Ryota Sato

    1980年生まれ。出版社・制作会社で編集経験を積んだのち、クルマ撮影の楽しさに魅了され独学で撮影技術を習得。2015年に独立し、ロケやスタジオ、レース等ジャンルを問わない撮影を信条とする。現在はスーパーカーブランドをはじめとする自動車メーカーのオフィシャル撮影や、広告・web・雑誌の表紙を飾る写真など、様々な媒体向けに撮影。ライフワークとしてハッセルブラッドを使い、生涯のテーマとしてクラシックカーを撮影し続けている。佐藤亮太公式HPhttps://photoroom-sakkas.jp/ 日本写真家協会(JPS)会員

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