【オフロードではタフに、オンロードではしなやかに】トライトンはもうひとつの三菱フラッグシップ!

公開 : 2024.12.25 11:00

ラダーフレームは20年ぶりとなる完全新開発

そんなトライトンの走りはピックアップならではのワークホース的なタフネスと、パジェロの血統を思わせる高度で洗練されたオフロード性能が融合している。

基礎となるラダーフレームは、初代以来20年ぶりとなる完全新開発で、先代比で曲げが60%、ねじりが40%の剛性アップを果たしているという。しかも、「アライアンスで共同開発も検討したが、三菱としてどうしても外せないこだわりがあり、今回は単独での自社開発」と開発担当はいう。

過酷なオフロードでも、3種類ある4WDモードと計7種あるドライブモードを選ぶだけで難なくクリアしてみせる、トライトンの走破性にはあらためて驚く。さらに、ここぞというときのパワフルさと右足だけで微妙な速度調整が自在の柔軟性を両立した2.4リッターディーゼルも心強い武器となる。その4N16型エンジンも純三菱製で、さらにアライアンス先にも提供される名機といっていい。

トライトンはオフロードでのタフさに加えて、オンロードでも望外にしなやかなロードホールディングを見せる。高速やワインディングでも、ボディやフレームはミシリともいわない。リーフリジッド形式のリアサスペンションは、1~2名乗車の空荷状態でも「コイル? 独立サスペンション?」と錯覚するくらい快適。これなら後席に家族を乗せてのファミリーユースにもぴったりだ。

このように、全身に三菱独自の技術が詰まっているだけでなく、パジェロの伝統と魂も込められたトライトンは、アウトランダーPHEVと並ぶ、もうひとつの三菱フラッグシップと呼ばせていただきたい。

三菱トライトン 公式サイトを見る

記事に関わった人々

  • 執筆

    佐野弘宗

    Hiromune Sano

    1968年生まれ。大学卒業後、ネコ・パブリッシング入社。カー・マガジン等で編集作業に携わるうちに3年遅れで入社してきた後藤比東至と運命的な出逢いを果たす。97年、2人でモンキープロダクションを設立するべく独立。現在はモータージャーナリストとして「週刊プレイボーイ」「AUTOCAR JAPAN」「○○のすべてシリーズ」他、多数の雑誌、ウェブ等で活躍中。
  • 撮影

    神村聖

    Satoshi Kamimura

    1967年生まれ。大阪写真専門学校卒業後、都内のスタジオや個人写真事務所のアシスタントを経て、1994年に独立してフリーランスに。以後、自動車専門誌を中心に活躍中。走るのが大好きで、愛車はトヨタMR2(SW20)/スバル・レヴォーグ2.0GT。趣味はスノーボードと全国のお城を巡る旅をしている。

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