スズキ・アルト・ラパン
公開 : 2015.06.03 21:50
あまり実感できないことだが、われわれが住む地球には35億人の女性がいるらしい。男ばかりの職場に勤めていると、いったいその皆さんはどこに行ってしまったのかと思う。まるで足りないではないか。その答えを、新型軽自動車アルト・ラパンの資料をひっくり返していたとき見つけてしまった。
2014年にラパンを購入した人は、9割が女性で、そのうち60%が20代前後であったという。むせかえるような乙女率。言いかえれば、ラパンのオーナーが10人集まると自分以外は全員女性。半数以上がうら若きお嬢さんということか。どうやらわたしは、自分が住むべき星を見つけたようである。
エクステリア
当然新型ラパンは、開発初期の段階でスズキ社内の女性ワーキング・グループに活躍を求めた。
その結果、ラパンらしいシンプルな箱型の造形に、女性が好む丸いディテールが盛り込まれ、3代目ラパンの “まる しかくい” プロポーションが完成した。指輪をイメージしたヘッドランプ、花をモチーフにしたノスタルジック調ホイールも採用されたほか、色で遊びたいという声に応えるべく外装色にはルーフ、ボディ、モールの3層で色が異なる3トーン・カラーが加わった。
極めつけはボディ各部にプリントされた “かくれラパン” で、イメージキャラクターのうさぎマークが車両のあちこちに潜んでオーナーを迎えるというもの。実車を隅々まで見回し、地面に這いつくばって探したがひとつも見つけられず、開発の方に教わってやっと2羽見つけたときは我を忘れてシャッターを切った。
全長x全幅x全高は3395x1475x1525mm。昨年末に発売された新型アルトと比べて全長と全幅は同じだが、全高が50mm高い。また、グラスエリアを先代ラパンより後方まで伸ばし、できるだけ上下にも広げるなど視認性の強化も進められ、車幅感覚や取りまわしの容易性が向上している。