ジャガーF-ペース
公開 : 2016.06.13 21:50
インテリア
アルミ・アーキテクチャーが陥りがちなマイナスポイントに、誰でも見分けられることがあるので覚えて欲しい。運転席に座り、交差点を曲がるときの動作をイメージをする。太いAピラーの陰に歩行者が隠れてしまうようなら、そのクルマは考えものだ。
F-ペースの開発陣は、「起伏の激しい道でコーナーを遠くまで見通せることが、ハイパフォーマンスカーの要素だ」としている。スポーティなジャガーとSUVの長所を持ち合わせたこのモデルのシートポジションは、“スポーツコマンド” と名付けられた。当然、Aピラーが視界を遮ることはない。
インパネはドアトリムまでつながる抑揚のある造形を採用した。このコンセプトは、XEをベースにしているので、トレッドの広いF-ペースではドアの収納部分を大きくすることに成功。ジャガー初のSUVは、実用性の高さが開発要件の最重要ポイントとされ、センターコンソールにいたっては両端を持ち上げ、コンソール自体が収納スペースの役割を果たすように作られている。
ステアリングホイールは、好みの別れるフラットボトム・タイプを避けた。インパネには、10.2インチ・タッチスクリーン、インストルメントパネルには12.3インチ・ディスプレイを装備。ライバルのプレミアムブランド勢に遅れてのSUVモデル導入とあって、最高レベルのコネクティビティで差別化を図っている。
リアシートは40:20:40の分割可倒式で、後席足元の空間は945mm、膝まわりは65mmと大人3名がくつろげるスペースを確保した。レザーと上質なマテリアルをふんだんに使う室内は、スポーツラグジュアリーと呼ぶにふさわしいクオリティになっている。インテリアオプションの数はクラス最多だ。
装備
日本仕様のグレードは、ベーシックな「ピュア」、レザーシートなど装備を充実した「プレステージ」、エクステリアをスポーティに仕上げた「R-スポーツ」、380psのハイパフォーマンスな走りを実現した「S」の4グレード。ディーゼルは前者3グレード、ガソリンは後者2グレードとなり、R-スポーツのみどちらのエンジンも選べる。
また、後者2グレードはアダプティブLEDヘッドライトなのに対し、それ以外はバイファンクション・キセノンヘッドライトとなる。
マルチタッチジェスチャー機能付10.2インチ・タッチスクリーン、バーチャルダイヤル付12.3インチ・インストルメントパネル・ディスプレイおよびフルスクリーン3Dマップビュー、Meridianの380Wデジタルサウンド・システム、FMラジオ、iPod、Bluetooth®、USB x2、10GBメモリ、CD/DVDドライブが全車標準装備だ。
一方で、インテリアムード・ライティング、スライド式パノラミック・グラスルーフ、電動リクライニング機能付リアシートはオプション設定。
欧州ではオプションのアクティビティ・キーの評価が高い。これは、完全防水加工の頑丈なリストバンド・キーで、海のレジャーやスイミングにはこちらを携行し、従来型キーは非アクティブ化して車内に残すことができる装備だ。
セーフティ機能については、歩行者感知式自動緊急ブレーキ、レーンデパーチャーウォーニングを標準装備。レーンキープ・アシスト、ドライバーコンディションモニター、ブラインドスポット・モニター、リバーストラフィック・ディテクション、アダプティブ・クルーズコントロール(キューアシスト機能付)がオプションで選択できる。
価格は、F-ペース・ピュアが6,390,000円。プレステージが6,630,000円。R-スポーツが7,280,000円(ディーゼル)および8,490,000円(ガソリン)。Sが9,810,000円。
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