超・徹底解説 マツダCX-5
公開 : 2016.12.15 03:50
質感を高める2つの工夫
工夫は細部にわたるが、大きく分けると ‘フォルム’ と ‘質感’ に集約される。
まずは前者。シートや華飾部分の造形でSUVらしい力強さと上質を追求している。デザイン面においてはしっかりと厚みのある座面、立体感のあるサイドのボルスターを採用。縫製でも質感をアピールすることで、安定感を表現している。
レザー・シートは、シート全体に帯状の縁取りを与えたうえで、ステッチを利用して挿し色を追加。モダンに見えるように意識している。
ファブリック・シートは緻密でなめらかな手触りと立体感を両立させた布地を新開発することで、精悍さを際立たせる工夫をしている。
デコレーション・パネルは天然のウッドのような温かみと、金属のもつ力強さを融合させた、新開発の華飾フィルムを採用。12層の印刷とコーティングを重ねることで、表情が加わっている。
と、ここまでは ‘フォルム’ に集中して書いてきたつもりだが、自然と ‘質感’ とも絡まりあっていることに気づく。特に質感を意識させるのは、インストルメント・パネルやドア・トリムなど、人の手が直接触れる箇所だろう。
可能な限りなめらかな手触りとするとともに、厚みを持たせて触り心地のよさを高めている。
インストルメント・パネルからリアのドア・トリムに至るまで、アッパー部の素材の工法、色、シボ、艷、ステッチの通り方まで一貫している。
ここでもSUVらしさを強調するために、華飾パネル下のミドル・パネルやニー・パッドにも、やわらかい素材を採用。仕立てのよさを追求した
また、インテリア全体でパーティングの隙間や段差などの徹底的な排除にもこだわっている。
こだわりぬいたインテリアのカラー展開
ピュア・ホワイト・レザー/ブラック・レザー/ファブリックの3種類を設定。クルマとの一体感と開放感を強調するために、インストルメント・パネルを堺にアッパーとロワ部で色を使い分けている。
ピュア・ホワイト内装はアッパー部をブラック、ロワ部をホワイト基調とし、白と黒の鮮やかなコントラストで品のある華やかなインテリアを表現。ステッチの色はベージュを採用している。
ブラック・レザー内装ではアッパー部のステッチ・カラーをオフ・ブラック、ロワ部とシートのステッチ・カラーを明るいブラウンとして上質さと力強さを目指した。
ファブリック内装はブラックを基調。新しい布地の立体感で空間の表情を豊かにする試みだ。
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