超・徹底解説 BMW 5シリーズ

公開 : 2017.01.12 05:50

クルマが乗員を守る 部分自動運転と新装備

すべてのドライバーが安心して運転できるために

BMW 5シリーズは、部分自動運転を可能とした革新的な安全運転支援システムの採用している。

ルーム・ミラー内に、ふたつのステレオ・カメラを内蔵し、さらに、ミリ波レーダー・センサーを前方に3基、後方に2基装備することにより、日常走行域での急停止や飛び出し等を瞬時に判断。警告するとともに、夜間や悪天候下でも安定して検知し警告することにより、安全をサポートしている。

その内容は多岐にわたる。超・徹底解説では、これらをすべて解説していく。

まずは、まっすぐ走ることから ― アクティブ・クルーズ・コントロール


任意の速度をベースに、前方の車両との車間距離を維持しながら自動で加減速を行い、低速走行時には車両停止まで制御する。

車線を跨ぐときには

ステアリング&レーン・コントロール・アシストが、フロント・ウインドウに設置されたステレオ・カメラが車線および前方車両を検知し、ステアリングに操舵力を加えることで高速走行時に車線の中央付近を走行しやすいようにサポートを行う。

また、渋滞時は先行車追従走行のサポートを行い、走行時の安全性と利便性を向上するなど、将来の自動運転技術を部分的に実現している。

さらに、レーン・ディパーチャー・ウォーニングは、車線からクルマが逸脱しそうになると、ステアリング・ホイールを振動させてドライバーに警告を促す。ステアリング・ホイールの振動による注意喚起に対し反応がなく、そのまま車線を越えた場合には、ステアリング操作に介入し車線復帰をサポートする。

また、レーン・チェンジ・ウォーニングが、リア・バンパーに組み込まれたセンサーが、ドライバーから死角になる左右後方の車両や、追い越し車線上を急接近してくる車両を認識しドライバーに警告する。ドライバーがシステムによる注意喚起に対し反応なく、そのまま車線を越えた場合には、ステアリング操作に介入し、車線復帰をサポートする仕組みだ。

もし、ぶつかりそうになった時は?

‘アクティブ・サイド・コリジョン・プロテクション’ が、ボディ・サイドの前後左右に設置された4つのセンサーが車両側面の交通状況を監視。隣車線で走行する車両が自車の車線に入ってくるなど、側面衝突の危険性が高まった場合には、ステアリング操作に介入し衝突を回避する。

また、前車に追突する危険性が高まった際に、ドライバーに警告を発する前車接近警告機能も備える。追突が不可避な場合に、システムが自動的にブレーキをかけて衝突を回避、被害の軽減を図る。

歩行者検知機能の採用により、歩行者への接近に対しても、ドライバーへの警告と衝突回避・被害軽減ブレーキを作動させる。

後ろからぶつけられそうになった場合は、リア・バンパーに組み込まれたセンサーが後方のクルマを監視。衝突の危険がある場合にはハザード・フラッシュを点灯し、後続車のドライバーに注意を促す。衝突の危険性が高まった際には、アクティブ・プロテクションの全ての機能が作動し、万が一の時の衝突に対して乗員を保護する。

さらに、駐車スペースからクルマを動かす場合や、視界の悪いT字道路などで横切る車両や歩行者などとの衝突の危険を検知した場合に、コントロール・ディスプレイに警告表示を行い、ドライバーに注意を促す。

衝突などの危険回避が不可能な場合に、シートベルトの締め付けを強め、また、ウインドウとサンルーフを自動で閉めることにより、乗員を保護するアクティブ・プロテクションという装置も備わる。


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