アストン マーティンの歴史をめぐる旅:DB6からDBXまで(前編)
公開 : 2017.04.23 07:00
目のあたりにするアストン マーティンA3
現在は走れる状態ではないが、搭載された1.5ℓエンジンはブルックランズで136km/hを叩き出した実績を持つ。当時、これは途轍もない記録だった。エンジンは沈黙していても、今回の旅の出発点として外すことはできなかった。ここから、彼らの104年の足跡を、アストン マーティン数台に乗って可能な限り巡ろうというのだから。
最終目的地はセント・アサン。国防省による旧空軍基地再開発にあたり、アストン マーティンが新工場を建設する土地だ。
そこでは、2015年に発表された革新的なクロスオーバーEV、DBXの量産仕様が2019年から生産される予定となっている。
さて、その旅の起点へ、こんな早朝から集まったのには訳がある。まずは、行程が長丁場であること。次に、朝7時を過ぎると、ロンドン中心部の渋滞が悲惨なものになること。引っ掛かったら、数時間のロスは覚悟しなければならない。
そして、ヘニカー・ミューズからは、美しくも10年以上ぶりにステアリングホイールを握る、2004年式ヴァンキッシュに乗ること。£100,000(1,398万円)のクルマに身体を慣らす場としては、空いた道がいいに決まっている。