ダイハツ・ミラ・イース
公開 : 2017.05.09 11:00
■シャシー
とにかく「軽く」
ベースとなるボディ構造も変更を受けており、ダイハツ独自の軽量高剛性ボディ「Dモノコック」を初採用。
これは2014年発売のムーブより採用される新構造のボディで、サイド・アウターパネル全面に厚板のハイテン材を使用することで、ボディ全体で力を受け止めるようにしたもの。
これにより部品点数の削減や軽量化を図りながらも、衝突性能と高いボディ剛性の実現を可能とした。新型ミラ・イースの軽量化においてDモノコックの採用の効果は大きく、ボディ単体で35kgを削減している。
足回りは、軽量化を図りながらも、街中での乗り心地と高速走行時の操縦安定性を重視して開発。
サスペンション設定は、新規開発した国内最軽量の13インチタイヤを装着するB、Lグレード向けのスタンダードサスペンションと、14インチ・タイヤを装着するX、Gの上級グレード向けの専用チューニングサスペンションを設定し、1サイズ・アップのシリンダーを採用するショック・アブソーバーと専用ブッシュを採用することで、上質でフラットな乗り心地を目指したという。
足回りは、走りの基本だけに性能を維持、もしくは向上させながらも、15kgの削減に成功している。
■エンジン
「DNGA」の原点、それがミラ・イース
高効率を誇るパワートレインは、660ccの直列3気筒DOHCエンジンとCVTの組み合わせで、これは従来型をベースに改良を加えたもの。
オルタネーター・ベルトの低フリクション化やCVTケースの薄肉化による軽量化、そして制御の最適化などの改良を実施することで効率をより高めている。
最高出力49ps/6800rpm、最大トルク5.8kg-m/5200rpm。燃費消費率は最大35.2km/ℓというスペックは、実は先代と同様だ。
しかしながら、高性能ECUの採用や制御を最適化により、発進加速や追越加速は、従来型よりアクセル操作に対してリニアな反応を実現するなど、走りの質感においても向上が図られている。
若々しいデザインとより高機能な先進の安全運転支援機能が与えられた新型ミラ・イース。
ダイハツでは、新たなクルマ作りの戦略である「DNGA(ダイハツ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)」を推進しており、その原点となるのが、このミラ・イースだという。
つまり、新型が追求した「低燃費」、「低価格」、そして「安全・安心」という価値が次世代ダイハツ車の基本となるということだ。
近い将来、DNGA第一弾となる新プラットフォームを採用した新型軽自動車と小型車が投入されるというだけに、そちらにも要注目だ。