2代目アウディQ5/SQ5 日本国内初試乗 エンジンや装備の徹底解説も
公開 : 2017.10.03 20:10
ドライブモードは6つ それぞれに個性
公道で「オフロード」を試すことはなかったが、少なくとも「ダイナミック」と「コンフォート」はあきらかにキャラクターが変わる。
ダッシュボードのスイッチ(やや使いにくいところにある)でスポーツモードである「ダイナミック」を選ぶと、高めのエンジン回転数を使いつつ後輪へのトルク配分が多めに行われる。
乗り心地はあきらかに硬めになりステアリングホイールを切ったときの車体の反応はするどさを増す。ひとりで高速やワインディングロードをとばそうというときに楽しめるモードだ。
個人的には、ふだん使いのときはその対極にあるともいえる「コンフォート」が好みだ。ダンピング設定はソフトになり車体の上下動が大きくなる。
ふわりふわりと表現すると誤解を呼ぶかもしれないけれど、脚の長いクロスカントリー型4WDに近い鷹揚な乗り味を体験できるのだ。
編集部の担当Uさんは「ちょっと落ち着かない」と表現していたが、それもわからないでもない。でもハンドリングがあいまいになることはない。
とりわけ高速から中速コーナーでは、ソフトとはいえ脚まわりはしっかり踏ん張るし、操舵感は正確だし、まったく違和感がない。上手な設定だ。
オールマイティといえるのが「オート」モードである。最大限のトラクションと、それとバランスしたハンドリングを追求したモード。このクルマのよさが端的に味わえる。
日本の自動車メーカーでSUVの開発を担当している技術者と話したとき、アウディの「オート」モードの話題が出たことがある。そのひとは「アウディの緻密な制御に感心している」と語っていた。
加速度や路面からの影響などでセッティングを細かく調整していくダンピングコントロール。おかげで硬くもなくソフトすぎもせず、まさにいい意味でほどよいのだ。