アウディRS5がモデルチェンジ 解説、新型はどう変わった? 試乗記も

公開 : 2017.12.14 18:40

だからといって「これみよがし」ではない

ステアリングホイールへの入力に対しても、車両は即座に応答する。ごくわずか舵角をつければ車両はそのぶんだけぴっと動く。動きはまさにレールに乗っているようだ。車両がドライバーの意思のままに走る。ロールが抑えられた車両の動きはまさに4人乗りのスポーツカー。

回転をあげていっても途中でパワーがダレるようなことはない。反応性がよく、いっぽうで上の回転域でしっかりパワフルをしぼりだすターボチャージャーの設定もよい。

どこまでも加速が止まらない。驚くべき感覚だ。このクルマを堪能するのはサーキットでの走行会に参加するのが最善の方法だろう。かなり楽しめるはずだ。

アウディ・ドライブセレクトというドライブモード切り換えシステムも搭載。「オート」「コンフォート」「ダイナミック」それに設定を好みで組み合わせられる「インディビジュアル」の4つのモードが選択できる。

サーキットでは言うまでもなく「ダイナミック」がいいだろうが、ふだん乗りは「オート」が絶妙。足まわりは硬すぎず、かといってピッチングが起きるようなソフトさもなく。ステアリングホイールの重さも含めて『適切』なドライブ感覚が味わえると思う。

RS5クーペならではのよさは、これみよがしなスポーツカーではなく、エレガントさを合わせてもったスタイルだ。この美学はずっと健在だ。アウディ(とアウディスポーツ)はこれをずっと進化させ、新型として結晶化させている。

すべてに気配りの行き届いた作りのよさは、毎日つきあうモデルとして満点だろう。いいものとは自分のためだけに作ってもらったような感覚を味わわせてくれる。このクルマにはそれがある。だからこそアウディのRSモデルは世界的に評価されつづけているのだと思う。

関連テーマ

おすすめ記事